タイルカーペットとフロアタイルの違いは何?種類と特徴を徹底解説!
更新日:2024.01.23
タイルカーペットとフロアタイルは何がどう違うのかよく分からないですよね。
どちらが、どの場所に適しているのかどう判断すれば良いのか迷うところです。
タイルカーペットとフロアタイルは、店舗やオフィス、公共施設や学校などあらゆる場所に使われている床材です。
コンセプトや目的に応じて、さまざまなシーンで幅広く使われています。
それぞれの種類や特徴、性能や費用の相場まで詳しく比較し、どちらを貼るのがベストなのか判断できるように徹底解説します。
タイルカーペットとは?
タイルカーペットとは、1枚が40cm〜50cm角で作られたパネル状のカーペットのことです。
素材は、裏面が塩化ビニールやフェルトで、表面のカーペット部分はポリプロチレンやナイロンで作られています。
オフィスの室内や廊下などでよく使用されていて、クッション性があり歩きやすい床材です。
タイルカーペットの種類
タイルカーペットには、さまざまな種類があるので、場所や用途に応じて選ぶ必要があります。
エントランスや通路など人通りの多い場所には、耐久性のある重歩行用のタイルカーペットが適しています。
重歩行用のタイルカーペットは、耐久性の高いナイロン素材で作られているので、価格はやや高めです。
逆に人通りの少ない部屋では、中歩行用のタイルカーペットが使われています。
中歩行用のタイルカーペットは、やや耐久性は劣りますが、ポリプロピレンが原材料なので比較的低コストです。
人通りの多さや歩行の頻度によって選択することをおすすめします。
他にも、タイルカーペットは、パイルの種類でも別れているので一つずつ解説します。
ループパイル
ループパイルは、パイルがループ状に織り込まれてある最も代表的なパイルです。
弾力性があり踏んでも元にすぐ戻る力があり、耐久性に優れています。
人通りの多い通路などに適しています。
テクスチャーパイル
テクスチャーパイルは、パイルの長さに長短が混在しており、ループパイルよりも柔らかい感触があります。
ソフトで歩きやすい反面、やや耐久性が劣り早く摩耗してしまうデメリットがあります。
人通りが少ない会議室などに適しています。
カットパイル
カットパイルは、パイルのループがカットされているので、踏み心地は最も柔らかく感じるタイプです。
デメリットは、柔らかい分最も早く摩耗してしまい耐久性に劣るところです。
防音性が高いので、足音や声が気になるスペースに適しています。
カット&ループパイル
カット&ループパイルは、ループタイプとカットタイプを組み合わせたパイルです。
ループタイプの耐久性とカットタイプの柔軟性を、両方兼ね備えている中間のタイプといえます。
耐久性と柔軟性の両方を求める場所なら、どの場所にも適しています。
タイルカーペットの特長
タイルカーペットは、繊維素材から作られているので、温かみが感じられ落ち着いた雰囲気を演出します。
デザインも豊富にあるため、オフィスの雰囲気に合わせて種類を選べるのも特長でしょう。
また、安全面においてもクッション性があり歩行に負担がかからず、滑らないので荷物を持って移動するのも容易です。
繊維製なので遮音性に優れているため、通路や会議室などに使われています。
清掃するのも簡単で、部分的に汚れがひどい場合は、洗浄することもできますし、新しく取り替えることも可能です。
他には、タイルカーペットは、配線が隠れているOAフロアの上に敷くのに適しています。
配線の入れ替えや引き直しなど配線を移動させる場合、タイルカーペットならその部分のカーペットを剥がすだけで、容易に配線を変えられるメリットがあります。
タイルカーペット費用相場
タイルカーペットの張り替え費用の相場は、一般的に約2,350円〜3,800円/㎡(既存カーペットの処分費込み)です。
10畳(18㎡)で約42,300円〜68,400円、20畳(36㎡)で約84,600円〜136,800円程度かかります。
新規で貼る場合の相場は、一般的に約2,000円〜3,000円/㎡程度です。
10畳(18㎡)で約36,000円〜54,000円、20畳(36㎡)で約72,000円〜108,000円程度かかります。
おおよその費用の相場がイメージできたら、実際の床面積を計測し金額を積算して予算組みをしてみましょう。
タイルカーペットの選び方
タイルカーペットは、コストや耐久性、柔軟性などで選ぶことができます。
それぞれの選び方について解説します。
タイルカーペットを低コストで選ぶ場合
タイルカーペットを敷く場合、低コストで抑えるなら、素材がポリプロピレン製のタイルカーペットがおすすめです。
ポリプロピレン製のタイルカーペットは、ナイロン製のタイルカーペットより耐久性が劣る分、低コストなので初期費用が抑えられます。
タイルカーペットを耐久性で選ぶ場合
タイルカーペットを耐久性で選ぶ場合は、ナイロン製のタイルカーペットがおすすめです。
ナイロン製のタイルカーペットは、パイルに弾力があり耐久性が高くなります。
ポリプロピレン製より、価格は高くなりますが長持ちします。
タイルカーペットを柔らかさで選ぶ場合
タイルカーペットを柔らかさや踏み心地で選ぶのであれば、カットパイルの製品がおすすめです。
柔らかい踏み心地は、高級感を感じさせますので、大切なお客様をおもてなしするスペースに適しています。
柔らかさと耐久性を兼ね備えた高級感のある製品です。
フロアタイルとは?
フロアタイルとは、硬質塩化ビニルの素材で作られている床材のことです。
木目調や石目調のリアルなプリントが印刷されているものもあり、好みのデザインを選ぶことができます。
また、耐久性、耐水性に優れており、水廻りである食堂や給湯室によく使用されています。
フロアタイルの特徴
フロアタイルは、木目調や石目調などさまざまなデザインがあります。
オシャレな雰囲気を演出することができるので、雰囲気に合わせた選択が可能です。
また、硬質塩化ビニルは、耐久性や対摩擦性に優れているため、傷にも耐えることができます。
床の傷が気になる場所には最適な床材です。
他にも、フロアタイルは防水性にも優れています。
水拭きが可能で、お茶やコーヒーなどをこぼした時もシミになりにくい性質を持っています。
デザインが豊富であり機能性も高いため、給湯室や食堂などの水廻りまで幅広く使うことができる床材です。
フロアタイルの費用相場
フロアタイル張り替えの単価相場は、材料費と施工費用(処分費込み)で約4,000円〜5,000円/㎡が平均の単価相場です。
10畳(18㎡)で約72,000円〜90,000円、20畳(36㎡)で約144,000円〜180,000円程度かかります。
新規で貼る場合の相場は、材料費と施工費用で1㎡3,650円〜4,200円が平均の単価相場です。
10畳(18㎡)で約65,700円〜75,600円、20畳(36㎡)で約131,400円〜151,200円程度かかります。
おおよその費用の相場がイメージできたら、実際の床面積を計測し金額を積算して予算組みをしてみましょう。
フロアタイルの選び方
多くの床材があり、選択方法に迷ってしまう人も多いですが、基本的な考え方は、用途に合わせて選ぶことが重要です。
床材は、色、素材、デザインを変化させることで、普段意識しない心理が働くことを理解して、コンセプトに応じた空間を作っていきましょう。
例えば、和やかで温かみが欲しい場所には、木目調がおすすめですし、クールで高級感が欲しければ石目調を選ぶと良いでしょう。
天井や壁も複合的に影響しますが、床のイメージはその場の雰囲気を変えてしまう重要な要素なのです。
貼る場所のイメージを意識して、慎重に選ぶことをおすすめします。
また、床選びは、メンテナンス性も考える必要があります。
通路など歩行の多い部分には、古くなっても汚れが目立たない色目のフロアタイルを選ぶと良いでしょう。
食堂など食事をするスペースや給湯室には、耐水性や防汚効果の高いフロアタイルが適しています。
汚れが付着しにくく、掃除がしやすいフロアタイルを選ぶことが重要です。
フロアタイルの貼り方パターン
フロアタイルには、さまざまな色や柄がありますが、貼り方で床の印象を変えることもできます。
代表的な4パターンの貼り方がありますので紹介します。
1.レンガ張り
レンガを積んでいくような規則正しい形に貼る方法
2.乱張り
さまざまな長さのタイルをランダムに並べて貼る方法
3.斜め張り
部屋の対角線に沿って斜めに貼る方法
4.ヘリンボーン張り
V字を重ねたように貼る方法
柄に合った貼り方を選んで、完成したイメージを想像してみましょう。
タイルカーペットとフロアタイルの違いは?
それぞれの特徴や選び方、費用の相場など解説してきましたが、項目別に表にまとめてみました。
タイルカーペット | フロアタイル | |
素材の種類 | ポリプロピレン製
ナイロン製 |
硬質塩化ビニル製 |
色柄の種類 | 無地色は豊富で柄もデザイン性がある | 木目調や石目調のリアルな柄のバリエーションがある |
タイプの種類 | 繊維製なのでパイルのバリエーションがある | 特に無し |
耐久性 | ポリプロピレン製はやや劣化が早いが、ナイロン製は強い | 傷や摩耗に強い |
耐水性 | 繊維性なのでシミになりやすい | 拭き取りが可能なので掃除が容易にできる |
吸音性 | 有り | 無し |
メンテナンス性 | 水と摩耗に弱い | 水と摩耗に強い |
クッション性 | 柔らかいので歩きやすい | 硬いので無し |
張り替え費用相場 | 約2,350円〜3,800円/㎡ | 約4,000円〜5,000円/㎡ |
適している場所 | 会議室、OAフロア、通路、エントランス他 | 食堂、給湯室、通路、エントランス他 |
この表から、タイルカーペットとフロアタイルのおおまかな比較が出来ますので、張り替えたい場所や環境に応じて、選択する参考にしてください。
まとめ
オフィスや事務所などに使われていることの多いタイルカーペットとフロアタイルですが、いざ貼り替えるとなると選択に迷ってしまいます。
スペースを区切るためにタイルカーペットとフロアタイルを張り分けたり、色柄を変えてみたり、それぞれの空間によって目的やイメージに沿った演出をすることが大切です。
それぞれの床材の性質を理解して、この2種類の代表的な床材を比較検討し、より良い環境になるよう選択することが重要です。