海外風カフェの内装デザインのコツ!おしゃれな空間作りの3つのポイント
更新日:2024.02.28
おしゃれなカフェと言って連想するのは、海外風のちょっと非日常感のある空間ではないでしょうか?
そんな空間を提供できる海外風のデザインのカフェにあこがれている方も少なくはないでしょう。
この記事では海外風デザインのカフェの開業を考えられている方に向けて内装のコツをお伝えします!
海外風カフェとは?
海外風カフェの魅力
一番の魅力は、海外旅行に頻繁に行けなくとも海外気分と非日常感を味わえることです。
海外のカフェは色使いやインテリアの使い方まで、日本のカフェではなかなか味わえないおしゃれさがあり、その空間にいるだけで特別感を味わうことができます。
提供メニューも見た目から楽しめるようなものが多く、写真を撮った時にどこを切り取ってもおしゃれなことから女性を中心に人気があります。
内装からメニューに至るまで、異国の文化を感じさせるデザインは、日常から一歩踏み出した特別な体験を提供してくれます。
海外のカフェと日本のカフェとの違い
海外のカフェと日本のカフェの違いは、使われ方にあります。
日本のカフェのほとんどが「ゆっくりと時間を過ごしてもらう」、くつろぎの空間を重視しているのに対し、本場海外においてのカフェの使われ方のほとんどは「ふらっと立ち寄れて長居はしない場所」。
こういった背景から日本のカフェは、お店の回転率を上げるために座席数が多かったり、狭いスペースを活用したカフェが多いという特徴があります。
対して海外のカフェにはカウンターや提供するスイーツなどがショーケースに飾るように入っており、目で楽しむ工夫がなされているほか、テラス席が設けられていることが多いです。
「海外風カフェ」の開業を考えられている方は「本場の海外カフェ」についても調べて参考にすると良いでしょう。
ポイント1 入念な計画をたてる
どんなカフェであれ、開業前に必要となってくるのがカフェのコンセプト。
「海外風カフェ」だけでは具体性に欠けて、コンセプトとしては成り立ちません。
人気のカフェにするために「どんなカフェにしたいのか」をしっかり決めて開業まで臨みましょう。
ターゲット層を見極める
コンセプトを決める前段階として決めておきたいのがターゲット層です。
・コーヒーが好きな人
・30代のママさん
・学生
・会社員
・食事目的の人
お客さんによってもカフェを利用したいと思う理由はさまざまです。
身の回りにいる人を思い浮かべてみて「こんな人をターゲットにしたい」をまずは絞ってみましょう。
また、最初に少し述べましたが、昨今海外風カフェは女性を中心として人気がある傾向にあります。女性をターゲットにすることで、集客もより見込めるかもしれません。
コンセプトを決める
ターゲットが決まったら、狙ったターゲット層が来てくれやすくなりそうなコンセプトを固めましょう。
・コーヒーが好きな方→コーヒーの深さをもっと知ってもらう
・30代のママさん→安さ重視で非日常感を味わえる場所
・学生→おしゃれでたくさん写真を撮りたくなるカフェ
・会社員→気分転換できる場所
・食事目的の人→毎日来ても飽きないメニュー展開
のようにターゲットに合わせた「来たくなるコンセプト」を考えるようにしましょう。
海外風カフェの場合は特にコンセプトに沿った差別化が大切です。
自分の持っている強みや、「こんなカフェにしたい」と思っている理想の形を生かしたコンセプトを持つようにしましょう。
立地を決める
ターゲットが決まれば自ずと決まってくるのが立地です。
ターゲットとした層が利用しやすいような立地にお店を構えるようにしましょう。
駅近くや繁華街に構えたいと考えている場合は、立地上競合店が多いため、より差別化できるコンセプトであることが求められます。
また、人がにぎわう場所ではなかったとしても気を付けたいのが、近隣に似たコンセプトを持つお店がないかということです。
もしコンセプトが似た店舗が近くにあると、集客競争に繋がる恐れがあります。似たようなコンセプトの競争は最終的に価格勝負になってしまいます。
周辺競合店のリサーチをしっかりとしたうえで、開業場所を決めるようにしましょう。
海外カフェの場合にはテラス席を設けられる場所があるといいほか、ゆったりとできる広いスペースがあると良いでしょう。
なかなか希望に沿った場所が見つからないときには、「居抜き物件」よりも「スケルトン物件」のほうが出回りの数が多く、内装デザインの自由度も高いため探してみるのが良いかもしれません。
ポイント2 デザインを決める
開業するにあたって、デザインのヒントとして最も有効なのが本場の海外カフェをリサーチし、参考にすることです。
デザインからインテリアの選び方、色使いのコツまでいくつかご紹介いたします。
・アメリカンダイナー風
アメリカンダイナーは、1950年代のアメリカを彷彿とさせるレトロでポップな空間が特徴です。明るい色使いとポップな装飾が、明るく楽しい雰囲気を演出します。
インテリア: 赤や黄色、青などのビビッドカラーを基調にしたボックスシート、クロームメッキのテーブルや椅子を配置します。ネオンサインやジュークボックスといった50年代~60年代を象徴とするアイテムを用いると良いでしょう。
色使い: 基本的に明るく鮮やかなビビッドカラーを使用し、ダイナーならではの活気と楽しさを表現します。アクセントカラーとして、白や黒を用いることで、色彩のバランスが取れます。
小物: アメリカのポップカルチャーを象徴するアイテムを店内に散りばめましょう。例えば古い映画のポスターやレコードのジャケット、クラシックカーのモデルなどを飾ることで、より一層レトロ感が演出できます。
・ブルックリンスタイル
ブルックリンスタイルは、インダストリアルでありながらも温かみのある都会的な雰囲気が魅力。無骨な素材感とアートが融合したスタイリッシュな空間が特徴です。
インテリア: 未加工の木材やコンクリート、露出したレンガの壁を基調とします。シンプルながらも個性的なデザインの家具を使用すると良いでしょう。インダストリアルデザインの照明やメタルフレームの椅子を配し、洗練された雰囲気を作り出します。
色使い: グレー、ブラック、ホワイトといった中性色を主に使用します。アクセントとして木の温もりを感じさせるブラウンや植物のグリーンを取り入れるとまとまりやすくなるでしょう。
小物: アート作品やビンテージポスターを壁に飾ることで、ブルックリンらしさが出るでしょう。生のコンクリートや木材に、グリーンの植物を合わせることで、都会的ながらも心地よい空間を演出します。
・西海岸風
西海岸風カフェは、リラックスした雰囲気と明るい色使いが特徴です。海や自然を感じさせるデザインで、開放感のある空間を演出します。
インテリア: 明るく自然光が入る空間に、木製の家具やラタン製のアクセサリーを配置。ゆったりとしたソファやハンモックを設けることで、リゾート感を演出します。
色使い: ブルー、ホワイト、サンドカラーなど、海と砂浜を連想させる色を基調にします。爽やか且つ、穏やかで開放的な雰囲気を作り出します。
小物: サーフボードや海の写真、貝殻の装飾品など、海を感じさせるアイテムで空間を飾りましょう。また、海沿いに店舗を設ける場合には屋外にテラス席を設け、海風を感じられるようにすると、より西海岸らしさが増します。
・ハワイアン
ハワイアンカフェは、トロピカルでリラックスした雰囲気が魅力。南国の自然と文化を反映したカラフルで明るい空間が特徴です。
インテリア: ラタンや竹製の家具を使用し、天井にはファンを設置しましょう。床は木製やサンドカラーのタイルを使用し、南国リゾートの雰囲気を演出します。
色使い: 青、緑、黄色など、トロピカルフルーツや海、緑豊かな自然を思わせる鮮やかな色を使用します。これらの色彩で、常夏のハワイを感じさせる空間を作り出します。
小物: ハイビスカスのような南国の植物をデコレーションに使用しましょう。壁にはハワイの風景画やサーフアートを飾ることで、南国の雰囲気をさらに強調できます。
・英国風
英国風カフェは、クラシックで落ち着いた雰囲気が特徴です。紅茶の文化を反映させた、高級感と伝統を重んじるデザインが求められます。
インテリア: ソファーやチェストのような重厚感のある家具を置き、深みのある色の木製のテーブルや書棚を配置します。重厚感と統一感で温かみと落ち着きを演出します。
色使い: 深緑、ネイビー、バーガンディなど、落ち着いた色彩を基調としながら、ゴールドの装飾品でアクセントを加えることで、高級感をさらに引き立てることができます。
小物: 真鍮製のランプや照明器具で英国の伝統と品格を感じさせる空間にします。
・北欧風
北欧風カフェは、明るい木材、シンプルな家具、穏やかな色使いを特徴とするデザインスタイルです。自然光を活用し、ミニマリストの美学に基づいた落ち着いた空間を演出します。
インテリア: 明るい木材の家具を中心に、シンプルなデザインのものを選択するようにしましょう。
色使い: ホワイト、グレー、パステルカラーを基調に、自然的なブルーやグリーンのアクセントカラーを採用します。
小物: 北欧デザインのクッション、セラミック、ガラス製品をアクセントに華やかさを加えます。壁にはシンプルな北欧アートや自然の写真を飾っても良いかもしれません。
・ロココ調
ロココ調カフェは、優雅で華やかなデザインが魅力です。18世紀のヨーロッパ貴族の館を思わせるような、洗練された雰囲気作りが重要です。
インテリア: 繊細な彫刻が施されたテーブル、豪華に装飾された重厚感のある椅子やソファを用います。壁は淡いピンクやクリーム色などの女性らしさを感じさせる色で塗装し、壁紙にはロココ様式の模様を取り入れます。
色使い: パステルカラーを基調としてゴールドやシルバーのアクセントを加え、エレガントで華やかな雰囲気を作り出します。ピンクやラベンダーのような優しい色彩で統一感を持たせると華やかさと高級感が演出できるでしょう。
小物: クリスタルのシャンデリアや壁掛けのキャンドルホルダー、装飾的な花瓶やフレームを用いて、ロマンティックで豪華な空間を創り出します。
・フレンチガーリー
フレンチガーリーカフェは、フランスの田園風景やパリジェンヌのおしゃれな生活をイメージさせるような、女性らしいデザインが特徴です。
インテリア: 曲線美を生かしたエレガントな家具や、シンプルながらも華やかな家具を使います。エレガントなデザインのものとアンティークなデザインのものとを掛け合わせ、フランスのカフェを彷彿とさせる空間を演出します。
色使い: ホワイトやアイボリーを基調に、ラベンダーやピンクなどの優しい色彩をアクセントに使用します。壁は明るく、開放感を持たせることがポイントです。
小物: 小さなテーブルの上に花やキャンドルを設置し、女性らしいエレガントな装飾を心がけます。また、パリの街並みや風景画を飾ることで、フレンチシックな雰囲気をさらに強調できます。
もう一工夫ポイント2選
・テーマカラー
印象に残る他のカフェとの差別化に使えるのが、お店独自の「カラー」です。
視覚的な「色」という意味も「個性」としての意味も兼ね備える「テーマカラー」は、インテリアを選ぶ際のワンポイントや壁紙の一部など目につきやすい部分に取り入れると良いでしょう。だからこそ内装デザインとの調和も大切になってきます。
シンプルなデザインの内装であれば基本的にはどんな色でも合うでしょう。ただ、ロココ調のように内装デザイン自体に華やかさがある場合、アクセントとして主張の強すぎる色を入れてしまうとごちゃごちゃした印象になってしまうため注意が必要です。
・空間利用
カフェスペースをただの飲食空間に留めず、アートギャラリー、ブックカフェ、ワークショップスペースなど、複数の機能を持たせることで、多くの人に好まれるカフェになります。また、カウンターの設置や、ショーケースの設置があるとより海外カフェ風を演出しやすくなったり、屋外にテラス席を設けることで、季節感を楽しめるスペースを提供することができるでしょう。
ポイント3 内装工事費用
内装工事費用
一般的にカフェの内装工事には1坪当たり20〜40万ほどの費用が掛かるとされています。
また、海外風カフェらしさを演出するためには、ガラスを使ったりした特殊な床や壁の工事が必要となってくる場合もあります。そういった場合には、施工難易度が上がるといった点からも内装工事費用が上がる場合があるため注意が必要です。
資金調達方法
公庫からの融資を受ける
海外風カフェを開業する際には、審査を通過することによって公庫から融資を受けることができます。
公庫とは政策金融機関の一種であり、国が100%出資して運営している金融機関です。
公庫からの融資は銀行と比較すると審査が通りやすいという特徴があります。
金利も安く抑えられる傾向があるため、初めての融資ではまず公庫を検討してみると良いでしょう。
公庫から融資を受けるときのポイントは?
公庫の審査では、事業計画書の内容が重要視されています。
審査の通過率を向上させるためにも、計画書の内容は具体的に記述しましょう。
例として、どのようなペースで収益が増えていくのかを予測できていれば、計画書の具体性は増します。
月々にかかるコスト、雇用する従業員数を明確にすることも、事業計画書を策定するときのポイントです。
加えて、事業計画書が明確であることは、開業に対する熱意の表明にもなります。
面接では創業に対する意識も見られることから、熱意が伝わることは大きなメリットです。
補助金を活用する
海外カフェ風の内装工事では、設けられている条件を満たすことで申請できる補助金があります。
募集時期は補助金の種類によって異なるため、こまめにチェックをしておきましょう。
ここでは、下記2つの補助金について解説していきます。
・事業再構築補助金
・小規模事業者持続化補助金
事業再構築補助金
事業再構築補助金とは、コロナ禍によって収益が低下した企業が、事業再編によって再起を図る際に申請できる補助金です。
例として、カフェ事業再編としてECサイトでの販売を手掛ける際には申請できるでしょう。
従業員数が20名以下の場合は、通常枠にて100万円~2000万円の支援が受けられます。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者の販路開拓をサポートするために設けられた補助金です。
補助の対象には、店舗の改装費用や広告による宣伝費などが含まれています。
通常枠では、最大で50万円の支援を受けることができます。
少しでも費用を安く抑えたい場合
居抜き物件を利用する
内装工事費用を抑える方法として、最も効果的なのは居抜き物件を使用することです。
居抜き物件とは、以前までテナントで使われていた設備や内装が残っている物件です。
設備をそのまま使用することもできるため、内装工事の費用は大幅に抑えることができるでしょう。
また、必要な工事は少なく済むので、開業までの時間を短縮できるというメリットも有しています。
注意点として、居抜き物件のデザインはテナントの状態に大きく左右します。
内装のデザインにこだわりがある場合には解体費用などが嵩む可能性があるので、何もない状態のテナント、スケルトン物件の利用を検討しましょう。
予算の上限を決めておく
こだわってしまえばどこまでもこだわることができる内装工事ですが、こだわりを追求しすぎればそれだけかかってくる費用も大きくなってきます。
理想によっては高額な見積価格が出てしまうこともあるため注意が必要です。ある程度踏ん切りはつけられるようにしましょう。
また、あらかじめ予算額を決めておくことで、予算内での工事の提案をしてもらうことが可能です。
内装工事の予算の上限だけでなく、「どの部分に特に力を入れるか」というのも決めておくと良いでしょう。
中古の設備を取り入れる
例えばケーキ屋の内装工事費用は、主に厨房設備の導入にかかる費用が締めています。
それらを全て新品で揃えるには、最低でも200万円以上の費用が発生するでしょう。
厨房設備の費用を抑えたいと考えている方は、問題なく使用できる中古品を探してみることをオススメします。
内装の一部に中古品を取り入れることができれば、それに見合った分だけ費用を抑えることができます。
ちょうどいい中古品が見つからなかった場合でも、リース製品を取り入れることによって開業資金を抑えることも可能です。
内装工事を行う際には、新品だけにこだわらず予算に応じて中古機器やリース製品の利用も検討してみましょう。
相見積もりを撮るようにする
内装工事の費用を抑えたい場合は、相見積もりを取ると良いでしょう。
複数の見積もりを比較することによって、より安く施工を依頼できる業者を見つけることができます。
必ず実施するべき工事内容も把握することができるため、一部の工事を行わずに費用を抑えるという方法もあります。
また、複数の業者とやり取りをすることによって、自分自身と相性の良い業者を見つけることもできるでしょう。
相見積もりを取ることには、費用を抑える以外にもさまざまなメリットがあります。
施工業者が決まっていない方は、相見積もりをぜひご検討ください。
まとめ
非日常感とおしゃれな空間で海外気分を味わえる海外風カフェ。
開業にあたっては、明確なコンセプト設定が重要です。アメリカンダイナーからブルックリンスタイル、西海岸風まで、デザインは多岐にわたります。
理想のスタイルを見つけてプチ海外旅行気分を味わえるカフェを作りましょう!
また、開業費用は計画的に管理し、資金調達方法を検討することが成功の鍵です。内装には、ターゲットに合った個性的な要素を取り入れ、差別化を図ることが集客に繋がります。
内装工事を依頼する業者が決まっていない方は、内装広場までお気軽にご相談ください。
お客様のご希望をもとに、豊富な実績を持つ内装工事業者を最大3社までご紹介いたします。