シンプルでおしゃれなカフェの内装デザインポイント!カフェ内装デザインで差をつけるためには?
更新日:2024.02.28
パッと見たときにきらびやかでもないけれどなんだか落ち着く……そんなシンプルなデザインのカフェ。
このデザインは飽きの来ない老若男女問わず利用しやすいデザインです。
そんなシンプルな内装のデザインでのカフェの開業を考えている方へ、この記事では基本的なポイントから具体的なステップまでをご紹介いたします。
お店の内装デザインは、お客様の印象を大きく左右し、魅力的な空間を提供する重要な要素となります。
しっかりポイントを抑え、こだわりのデザインの参考にしていただけたら嬉しいです!
シンプルデザインの基本
「シンプルなデザイン」とは言っても抽象的な言い方であまりぴんと来ていない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここではシンプルデザインにするにあたって必要な要素について「色」「素材」「ターゲット」の3つの観点からご紹介いたします。
色
白や黒、ベージュと言った無彩色が基調となっています。
中でも最も取り入れやすく、「シンプル」なイメージとして連想しやすいのが「白」ではないでしょうか?
清潔感や明るい印象、開放感を感じさせる白色。素材次第では高級感の演出をすることもできます。しかし、シンプルな内装にしたいからと言って白だけで統一すると単調すぎてしまい、逆に落ち着かない空間になりかねません。
ただ全体を白色にすれば良いというわけではなく、素材や他の色とのバランスを考えた取り入れ方をすると良いでしょう。
とはいえ他の色をあまりにも入れすぎてしまえば、本来の「シンプル」さを失ってしまいます。
一般的にまとまって見える・おしゃれに見えると言われるのは空間に3色までのカラーバランスです。シンプルをコンセプトにしている今回のような場合には、空間に取り入れる色をここからさらに減らした2色程度に抑えておくようにしましょう。
素材の選び方
シンプルな内装のカフェにするにはインテリアの素材の選び方も重要です。
シンプルさの演出をするには、基本的に主張の強い柄物の利用は避けたほうが良い傾向にあります。代わりに素材の質感でアクセントをつけるのが良いでしょう。
ここではおすすめの素材についていくつかご紹介いたします。
木材:シンプルな中にあたたかみの演出ができます。オーク、ウォールナット、メープルなどの木材は耐久性が高いため、利便性も高いです。
コンクリート:無機質さを演出できます。モダンで洗練された雰囲気をもたらすことができます。コンクリート部分は床や壁、カウンター部分のように比較的面積を占めている部分に取り入れると良いでしょう。
ガラス:明るく清潔感のある雰囲気の演出ができます。光を通すため部屋を開放的に見せられる他、デザイン性も豊富なためアクセントとしての効果も期待できます。
セラミック:耐水性、耐熱性、耐摩耗性に優れており耐久性が高いことが特徴です。滑らかな表面で手入れもしやすく、カラーデザイン共にバリエーション豊富です。スタイリッシュさを感じさせる高級感の演出にもつながるでしょう。
また、インテリアの素材だけでなくとも、観葉植物のような自然的要素を取り入れることも有効です。
空間に植物を取り入れることで、空気を清浄化し、リラックスできる環境を提供することができます。見た目の美しさだけでなく、無機質な中にアクセントとしての利用もできるためおすすめです。
ターゲット層
シンプルなデザインのカフェはコンセプト次第で老若男女問わず、幅広くターゲットとなり得ます。
無機質でモダンなデザインのシンプルなカフェであれば、Z世代の友人・カップル同士のような若年層、ナチュラル感のあるデザインのシンプルカフェであれば、会社員や年配の方まで。どんな人にも受け入れられるデザインであるからこそ、ターゲットを明確にした空間デザインをすると良いでしょう。
空間演出の仕方
空間の流れを作ろう
シンプルなカフェにはインテリアの数が少なく、簡素的且つ、開放的な空間になっています。うまくスペースを利用して、ユーザーの動線を考えた空間の作りにしていきましょう。
カフェの動線計画は、お客様とスタッフのカフェ内での移動をスムーズにすることができます。
お客様がカフェに入ってから注文、座席への移動、そして退店までを自然かつ効率的に導けるのが理想です。特に、入口はお客様を迎え入れる最初のポイントであり、カウンターへの明確な導線が必要です。注文後、お客様がスムーズに座席へと誘導されるようにすることが大切です。
また、スタッフの動線も考慮し、サービングがある場合には動きやすい客席の配置にしましょう。
光を活用しよう
シンプルな内装には自然光の活用が有効です。自然光を最大限に取り入れることで、昼間の時間帯には明るく開放的な空間を作り出します。
いくら明るさを取り込むためとは言え、過度な日差しでは居心地が悪くなってしまいます。ブラインドやカーテン、外部の遮光設備をうまく利用し、直射日光が強い時間帯でも、室内の温度上昇を抑え、快適な光環境を保てるようにしましょう。
日差しが出ていないときや空間の印象を変えたいときには照明器具の利用も効果的です。
柔らかな雰囲気にしたい場合には、間接照明を使うようにしましょう。まぶしすぎない明かりで空間に奥行きを出すことを可能とし、素材感を際立たせるのに適しています。
内装を飾り気のないシンプルなものでまとめて照明器具にデザイン性を持たせるのも良いでしょう。空間に高級感を出すほか、華やかな印象を与えることができます。
間接照明とアクセント照明のもたらす効果は以下のようになっています。
間接照明:柔らかな光を使用して、リラックスできる落ち着いた雰囲気を演出。壁面や天井からの間接照明は、空間に深みを与え、訪れる人々に安らぎを提供します。
アクセント照明:特定のエリアやオブジェクトを強調するために使用。アート作品やカフェのロゴ、メニューボードなど、注目してほしいポイントに集中的に光を当てることで、空間の印象を大きく変えることができます。
アクセントを加えよう
シンプルなカフェと言ってもあまりにもアクセントとなるものがないと、どうしても単調な印象となってしまい、お客さんの記憶に残りにくいカフェになってしまいます。そういったことを避けるためにも基調となっているものとは別の色や素材を使ったアクセントを加えるようにしましょう。
色を使ったアクセント:基調となっている無彩色の中に鮮やかな色をポイントカラーとして使用します。例えば、クッション、椅子、または壁の一部に色を取り入れることで、シンプルな空間に華やかさを加えることが可能です。似た色でかけ合わせるのではなくはっきりとした色を差し込むことでガラッと印象も変わるはずです。ただし、あまり広い面積を占めている部分に入れてしまうと、シンプルなカフェという根本からかけ離れてしまうため、あくまで部屋の1~2割程度を目安に色を入れると良いでしょう。
素材:木、金属、ガラス、など、異なる素材を組み合わせることで、のっぺりとした空間からメリハリのある空間を作り出せます。先に述べた照明器具だけでなく、テーブルやカウンターのような目につきやすい部分の素材に使うのがおすすめです。
ワンポイントだけでもアクセントを加えることによっておしゃれな空間を演出することができます。しかし、バランスよく取り入れなければ逆に安っぽい印象を与えかねないため注意が必要です。
デザインのポイント
家具の選び方
家具選びでは、機能性とデザインのバランスが重要です。
複雑な装飾があるものを避け、シンプルで洗練されたラインの家具をチョイスするようにしましょう。耐久性のある素材と清潔感を保ちやすい表面のものを選び、極力幅をとらないデザインのものが良いです。直線的なデザインや流れるような曲線など、形状に美しさがあるアイテムを選ぶことで、空間に穏やかな印象を与えられます。
大きめの家具は無彩色なものを選ぶと部屋全体がシンプルにまとまりやすいです。デザイン全体を通して、コンセプトに基づいて統一感が出るように選びましょう。
機能性に関しては、シンプルさを出すために余計なものはなるべく目につかないようなデザインにすると良いでしょう。コンセントコードのようなごちゃついて見えてしまうもの、掃除用具などは目につかないように収納しておくのが良いです。
オリジナリティを生かしたコンセプト
シンプルながらもそのカフェのオリジナリティを活かしたデザインは、その独自性からユーザーに覚えてもらいやすくなります。
例えば、シンプルなカフェでの家具選びにおいて、伝統的な工芸品をモダン風にアレンジしたインテリアを使用することで、そのカフェだけの特別な雰囲気を創り出すことができます。
また、視覚情報がシンプルだからこそカフェ内での音響効果を考慮してみましょう。カフェで過ごす時間が居心地のいいものとなるように、ターゲットに応じた選曲でカフェのコンセプトに基いた雰囲気を演出するようにしてみましょう。
開業までの流れ
カフェの開業に向けた内装工事は、計画的に進めることが重要です。
ここでは開業までの流れについて説明します。
- コンセプト決定とデザイン計画
まずはカフェのコンセプトを明確にし、ターゲット顧客や提供する体験に基づいて内装デザインの方向性を決定しましょう。
同じ「シンプルカフェ」でもコンセプトによってデザインの系統は異なってきます。自分だけの強みを生かせるコンセプト立てをするようにしましょう。
- 資金の調達
カフェの出店において必要な額は600~1000万とされています。このうちの半分近くが内装工事にかかってくるとされています。
ただし、この金額は店の立地や、規模感によって費用は大きく異なりますが、大体1坪当たり20~40万円ほどかかってくるような計算です。
安いとは言えないこの金額、調達しようにもなかなか難しい場合もありますよね。
そんな時は
・小規模事業者持続化補助金
・事業再構築補助金
・業務改善補助金
のような補助金・助成金制度の活用をしてみると良いでしょう。
それでも費用が足りない、費用を抑えたいという時には居抜き物件の利用を検討する、こだわるポイントを明確にし、予算を集中させる箇所を決めるなどするようにしましょう。
- 施工業者の選定
施工業者を選定します。実績が豊富な施工業者に依頼するのが良いでしょう。
複数の見積もりを比較し、コストパフォーマンス、工事の質、スケジュール感などを総合的に判断して選ぶことをおすすめします。
- 内装工事の実施・インテリアの手配
いよいよ内装工事に着手します。内装工事の注意点としては「工事中であっても現場に足を運ぶ」こと。
内装工事業者との行き違いにより、デザイン通りにならなかったなんてこともしばしば。せっかくこだわってデザインしたカフェが理想と異なった姿になってしまったら残念ですよね。そんなことにならないようになるべく工事中でも現場に足を運び、デザイン通りになっているかチェックするようにしましょう。
また、この段階で什器、照明や家具などのデザイン計画に沿った什器、インテリア類を集めておくのが良いでしょう。
- 必要な許可の取得
飲食店営業許可開業前など公的な許可を得たらいよいよ開業になります。
開業前から宣伝活動を行い、カフェの認知度を高めておくと良いでしょう。SNSの活用、プレオープンイベントの開催などで注目を集められるとスムーズに集客まで運べます。
内装工事での注意事項
カフェを開業する際には、以下の4点に注意しておきましょう。
居抜き物件を利用するなら設備の確認を怠らずに
開業後の資金も残しておこう
周辺のカフェをチェックしておこう
見積もりは複数の業者から取ろう
居抜き物件を利用するなら設備の確認を怠らずに
居抜き物件を利用する際には、物件の状態を必ずチェックしておきましょう。
居抜き物件には、テナントで使用されていた設備などを使用できるというメリットがあります。
しかし、残されている設備が老朽化していた場合には、新たにメンテナンスをしなければいけないケースもあり、物件の状態によっては、想定していたよりも内装工事の費用が抑えられないことも考えられます。
内装工事の費用を抑えたいと考えている方は、物件の状態を意識しておきましょう。
開業後の資金も残しておこう
内装工事を行う際には、開業後の資金を残しておくことも大切です。
カフェを開業した後には、人件費や家賃、食材の発注コストなどが発生します。
内装工事に費用を使いすぎてしまうと、開業後の経営を圧迫してしまうことも考えられます。
経営を難なく行うためにも、開業後には月々どれくらいの費用がかかるのかを計算しておきましょう。
また、開業後にはおおよそ3ヶ月分のランニングコストを残しておくことが良いとされています。
周辺のカフェをチェックしておこう
カフェの経営を成功させるためには、周辺店舗のチェックを怠らないようにしましょう。
周辺のカフェとコンセプトやメニューが被っていると、顧客の奪い合いが発生し、想定している利益を得られない恐れがあります。
ライバル店との差別化を図るためにも、利用する客層は被らないように注意しておきましょう。
内装のデザインが違えば、同じカフェでも印象は変わってきます。
周辺にライバル店がある場合は、他店とデザインの方向性を変えてみることも検討しましょう。
見積もりは複数の業者から取ろう
内装工事を業者に依頼する際には、可能であれば複数の業者から見積もりを取りましょう。
見積もりを1社のみにお願いしていた場合、工事内容に対して費用が適切であるか把握するのは困難です。
反対に、複数社からもらった見積もりを比較すれば、相場観を適切に把握することが可能です。
また、内装工事にかかる期間は、業者のスケジュールによっても大きく異なります。
見積もりを複数社からとれば、希望している時期に工事ができる業者に出会える可能性は高まるでしょう。
内装工事をする際には、2~3社程度から見積もりを取り比較検討してみることをオススメします。
まとめ
シンプルなデザインは色や素材のバランスが大事です。ただ色を統一すればいいだけでなく、バランスを考えて飽きの来ないデザインにしていきましょう。また、オリジナルのアイデアもほんの少し加えるだけで差別化を図れるはずです。
自分だけの強みを生かした、素敵なカフェの開業を目指しましょう!
内装工事を依頼する業者が決まっていない方は、内装広場までお気軽にご相談ください。
お客様のご希望をもとに、豊富な実績を持つ内装工事業者を最大3社までご紹介いたします。