学習塾や英会話教室の内装工事の費用やポイントを詳細解説!
更新日:2024.01.23
学習塾もしくは英会話教室の開業をお考えでしょうか?
学習塾や英会話教室の開業を成功させるためには、
・ターゲット
・コンセプト
・内装工事
の3つをうまく調和のとれた状態に持って行くことが重要です。
そこで今回は学習塾のターゲット、コンセプトについて詳しい解説を交えつつ、物件の選び方、内装工事の費用、費用を抑える方法などについてもお伝えしていきます。
目次
学習塾や英会話教室のターゲットを決める際のヒント
学習塾や英会話教室のコンセプトを決める際のヒント
学習塾や英会話教室の物件や内装はターゲットやコンセプトに合わせる
学習塾や英会話教室を成功に導く物件選び、4つの考え方
学習塾や英会話教室における内装工事の費用は?
学習塾や英会話教室における内装工事の費用を抑える4つのコツ
学習塾や英会話教室における内装のポイント2つ
学習塾や英会話教室における内装工事施工業者の選び方
学習塾や英会話教室における内装工事の資金調達方法
まとめ
学習塾や英会話教室のターゲットを決める際のヒント
どの層を狙うかで塾や教室の在り方が変わりますので、まずはターゲット層別に下記にまとめていきます。
幼児~小学校低学年
幼児や小学校低学年の子を単独行動させるわけにはいかず、主に母親が送迎します。そのため自宅近く~車で15分前後のエリアで15時~17時の時間帯に通える塾や教室を選びます。
小学校高学年
小学校高学年になると両親が送迎に時間を割くことはありません。徒歩や自転車で行かせることが多く、自宅近く~校区内の塾や教室を選びます。
そのため利用するのは同じ小学校に通う児童が大半となりがちです。
小学生の多くが16時までに帰宅し、21時台に就寝する生活を送っていますので、小学生向け授業を17~19時の時間帯を中心に設定している学習塾が、選ばれやすくなります。
中学生
公立中学は1~3の公立小学校が合わさった校区となります。また中学生になると経験値も増して、特に放課後の行動範囲が徐々に広がっていきます。
原則、自宅近く~校区内の学習塾を選び、徒歩や自転車で通う生徒が多いのですが、校区内に自分に合うところがなければバスや電車に乗って隣町の塾や教室に通う中学生も少なくありません。稀ですが私立中学校に通う生徒も学力が思わしくなければ入ってきます。
そのため利用するのは複数の中学校の生徒で、3~4の中学校の混合塾となりえます。
中学生になると授業が終わったら、帰宅する生徒と部活動のために残る生徒に分かれます。ただし中学校の最終下校時間は概ね18時台となります。
また多くの中学生が22時~23時までに就寝する生活を送っていますし、青少年の23時以降の外出を禁じる条例もあるため、19時~21時半までの時間帯を中心に授業を展開する学習塾が、選ばれやすくなります。
高校生
高校生になると学区内の公立高校や私立高校に通いますが、どんなに遠くても徒歩・公共交通機関を使って1時間以内で通える範囲の学校を選んでいるものです。
そのため高校から帰宅するルート上の塾や教室が選ばれがちです。ただし多くの進学校は早朝7時台から1限(0限)が始まりますので、平日は自習中心で21時までに帰宅させ、土日に授業を展開すると、選ばれやすくなります。
社会人
・英会話教室、パソコン教室、資格の学校など仕事上必要に迫られて
・習字教室、陶芸教室、ダンス、ヨガ教室など趣味の一環で
通う方が多いでしょう。社会人は基本、夜と土日。専業主婦などは日中にコマを設定した教室を選択しがちです。
その他
そのほか高校卒業後1年間勉強に専念して大学受験を目指す人をターゲットにした学習塾、何らかの理由で小中高に通えない児童・生徒を受け入れるフリースクールもあります。
その多くが日中、時間を決めずに自分のペースで自由に登下校できるようなシステムを採用しているようです。
学習塾や英会話教室のコンセプトを決める際のヒント
塾や教室のコンセプトを決めるのは、次に掲げるような指導目的と指導方法の組み合わせです。
指導目的 趣味/習い事/学力向上/志望校合格/資格取得
×
指導方法 クラス/グループ/個別指導(マンツーマン)/自習
特に指導方法で教室の広さや間取りが変わってきます。
どの組み合わせも実現可能ですが、趣味×グループ、習い事×個別指導、学力向上×グループ、学力向上×個別指導、志望校受験×クラス、資格取得×自習が、親和性が高く理にかなっていて、よく見かける組み合わせといえます。
もちろんすべての指導方法を取り入れたい学習塾や英会話教室のオーナーもいることでしょう。その場合は1クラス20人くらいが入る広さの教室を用意すれば可能です。大は小を兼ねるという考え方です。
以上のヒントから学習塾・英会話教室のターゲットとコンセプトを固めれば、借りるべき物件や内装デザインが決まってくるはずです。
そしてターゲットやコンセプトに合わせ、適切な内装工事業者に依頼します。
内装のポイントについては、のちほど章立てして解説します。
学習塾や英会話教室の物件や内装はターゲットやコンセプトに合わせよう
ここまで読み進めてターゲットやコンセプトについて考え、ある程度こういう塾を、こういう教室をとイメージが固まってきたと思いますのでここではまず、クラス制の物件や内装について、お伝えしていきます。
クラス制の塾や教室
クラス制の場合、1クラス20人前後が目安です。中学受験に高校受験と大手・有名・人気塾なら公立小中学校の1クラスの人数に匹敵する児童や生徒が合格を目指し学びます。
教室の広さは概ね64㎡を目安に考えよ!
この64㎡という数字の根拠は何かといえば、全国にある公立小中学校の教室の平均的な広さです。およそ70%が65㎡以下の教室で、7割の児童や生徒がその広さの部屋で学んでいることになります。
もちろん長方形よりも講師が最後列の児童・生徒をきちんと視認できる7m×9m、8m×8mと正方形に近い部屋が理想的です。
学校よりも広い机を用意せよ
近年の小中高生は教科書やノート、辞書や参考書に加え、パソコンやタブレットも授業で使用していますので、学校で使用されている机は狭すぎるのでは?と問題提起されているようです。
ちなみに私たちが小中高と使用していた机の多くは幅600mm×奥行400mmのものです。もちろんこれは1人掛けです。
そのため学習塾や英会話教室では、それ以上の広さの机を用意したほうが保護者や児童・生徒に選ばれやすくなります。
内装広場では机を購入する際、1人掛け用の机よりも2~3人でシェアできる長机をオススメします。
なぜここで机に言及したかといえば、
設定人数分の机が余裕をもって設置できる物件を探しましょう
ということです。
もちろん長机だけではなくて黒板かホワイトボード、講師用の教壇、人数分のイスも用意しなければなりません。
クラス制なら壁一面に板書できるようにする
クラス制では壁一面の黒板かホワイトボードがあると、講師は授業中に頻繁に板書したことを消さずに済み、最後列の児童や生徒もノートがとりやすくなります。
プロジェクターとスクリーンも
授業で動画の活用もお考えなら、プロジェクターとスクリーンに暗幕もあると、なお可です。内装工事に組み込み、設置してもらいましょう。
イスはスタッキングチェアを購入(共通項)
イスについてはどの塾や教室でも同じことがいえますが、長時間座っても疲れないものを用意します。
資金に余裕があるならレーシングチェアをと言いたいところですが、レーシングチェアは場所を取りますので、スタッキングチェアがいいでしょう。
ゆとりがあり広い学習塾や英会話教室が選ばれる
小学校や中学校は通うのが義務付けられていますが塾や教室に通うのは任意です。それなのにぎゅうぎゅう詰めで狭い学習塾、このご時世パーソナルスペースも保てないような教室にお金を払ってまで勉強しに来るでしょうか?
答えはNOです。
とはいえ校区にある学校の教室よりも少し広ければ大丈夫ですので、なるべくゆとりがあり広い物件を探しましょう。
誰でも通う前は複数の学習塾や英会話教室を訪れ、内覧し決めています。魅力的な競合が多いなら、ゆとりや広さ以外の決め手もないと選ばれない可能性が高くなります。
後述するように選ばれる学習塾・英会話教室づくりには、2つほど内装工事で実施していただきたいポイントがありますので、最後までしっかりと読まれてください。
ここから先、グループ制や個別指導、自習スペースについても解説していきます。
グループ制の塾や教室
グループ制の場合、概ね10人前後が目安です。もちろん学年や教科、学力別にグルーピングします。グループ制では学習に取り組ませる人数が少ない分、講師の目が児童や生徒一人ひとりに届きやすくなり、わかるまで丁寧に教えていくことができます。
また周りが勉強しているのを見て触発され「自分も勉強しなきゃ」と思い、勉強に入り込む児童や生徒も一定数います。
そのため小中学校のクラスでの授業についていけない、学力に不安がある、落ち着きがなくひとりでは勉強できない児童や生徒に選ばれる傾向があります。
教室の広さはグループ設定人数に応じて決める
クラス制の場合、実際の小中学校の平均的な教室面積を例に挙げましたが、グループの場合、
1人あたり2.47~3.3㎡×グループ設定人数+講師数
で割り出した広さの教室が用意できる物件が理想です。
2.47㎡の根拠は、同年代の児童が通う放課後等デイサービス、児童発達支援などの設備基準、3.3㎡の根拠は就労移行支援事業所(18歳以上の人が障害者雇用を目指し訓練を受ける)や旅館で許認可を得る際に基準化されている定員1人あたりの広さを用いました。
机は正方形や丸いテーブルを数人でシェア
学生時代など図書館などで友人と一緒に勉強をしたときのことを思い出してみてください。
向かい合って座った友人の勉強に集中する姿を見て、話しかけるのをやめ自分も勉強に専念した。そのような思い出はありませんか?
そのため一人っ子など家庭内でひとりになると落ち着かず、まったく勉強に取り組めない児童や生徒を中心に受け入れるつもりなら、写真のように向かい合って座れるレイアウトが理想です。
また講師が勉強を教えつつ、児童や生徒どうしでコミュニケーションをとらせ、わからない人がわかる人に聞いて、わかる人がわからない人に教えてあげるような環境を敢えてつくり、アウトプットによる学力定着を狙うならやはり、向かい合って座らせるのがいいです。
英会話教室もまた、聞く、話すの相互コミュニケーションが基本ですので、講師や生徒どうしが向かい合って座るかたちが理想です。
見出しでは正方形や丸いテーブルがいいと述べましたが、こだわる必要はなく長机を組み合わせて向かい合うように座れるようにすれば問題ありません。
黒板やテレビ、本棚も
グループ制では、小さめのものでいいのですが黒板かホワイトボードがあると、児童や生徒もそれを用いて学習への理解を深められます。また動画も活用するならテレビも置きます。もちろん教科書や参考書を置く本棚も必須です。
個別指導塾や自習スペース
個別指導の学習塾の場合、
・完全指導
・巡回指導
という2つの形態があります。前者は塾で勉強している間ずっと講師が隣に座って教授する形式で、後者は講師が同時間帯に勉強に来ている児童や生徒を順番に回り、隣に座って教えていく形式です。
個別指導塾の教室の広さは6.6m以上
個別指導の場合、クラス制やグループ制のように同時に大勢の人数を教えるというものではなく極論、講師1人と教わる側1人、合計2人が余裕をもって入れる広さがあれば事足ります。そのため
3.3㎡×2人=6.6㎡
です。一方で巡回指導形式なら、同時に学ばせたい人数に応じて、先に述べたクラス制やグループ制の教室の広さを参考にされてみてください。
机は基本的に2人で使えるものを
机も2人で使用できるのであれば長机でも正方形や丸のテーブルでも構いません。もしくはパーテーションで区切る、内装工事業者に特注して2人で利用できるブースを用意するのもアリです。
以上、この章で説明してきたことと教室以外の必要な部屋をまとめると、下表のようになります。
クラス制 | グループ制 | 個別指導・自習スペース | |
教室の広さ | 64㎡/1クラス | 2.47~3.3㎡/1人 | 完全指導 6.6㎡~
巡回指導 クラス制・グループ制を参考に |
机 | 長机をシェア | 正方形
丸テーブル |
長机
正方形 丸テーブル 自習用ブース 特注ブース |
その他の備品 | 人数分のスタッキングチェア
壁一面の黒板かホワイトボード カウンター プロジェクター スクリーン |
人数分のスタッキングチェア
黒板かホワイトボード テレビ 本棚 |
人数分のスタッキングチェア
パーテーション |
その他の部屋 | 職員室
応接室 自習スペース |
職員室
応接室 |
職員室
応接室 |
学習塾や英会話教室を成功に導く物件選び、4つの考え方
この章では、これまで解説してきたことを踏まえつつ、学習塾や教室の物件選びの考え方について解説します。
1.ターゲットによって適した物件が変わる
まず母親がクルマなどで送迎することが多い幼児~小学校低学年をターゲットにした学習塾や英会話教室を開くなら、なるべく駐車場付きもしくは近くに駐車場がある物件を探すといいです。
自転車で通うことが多い小学校高学年~中学生をターゲットにした学習塾や英会話教室を開くなら、広めの駐輪場があるもしくは近くに無料駐輪場が用意できる物件がマストです。
高校生対象なら進学校の近くもしくは教育環境の高いエリアに構えると、生徒は集まりやすくなります。
2.こだわり強めの内装希望ならスケルトン物件を選ぶ
学習塾や英会話教室の場合、幼児向けなどデザインにこだわる場合は造作物を設置しやすいスケルトン物件が望ましく、特にこだわりがない場合はネットで「塾 スクール 賃貸」と入力すればさまざまな物件が出てきますので、そのなかから気になった物件に内覧を申し込み、気に入った物件を選びます。
3.クラス制なら広い物件を選ぼう
クラス制ならなるべく広めの貸事務所などを借りて教室を造るといいです。ただし貸事務所は賃料が高めですので、
・築年数が古い物件を安く借りてフルリノベーションを施す
・複数の教室を設置して、通う児童や生徒を増やす
などの戦略や工夫が求められます。
グループ制、個別指導、自習塾なら一戸建てを借りて、イメージに合った内装を施すのもわるくありません。
4.駅ナカ、駅前の物件が最強で最高
運良く駅ナカや駅前に手頃な物件が見つかれば、
・駐車場がある
・駐輪場がある
・公共交通機関で通える
・基本歩かなくていい
ため、どの層をターゲットにした塾や教室でも開業を成功させやすいといえますので最強です。そのような物件が目の前に現れたら迷わず押さえましょう。また建物に警備室があり警備員が常駐している、1階にコンビニがあり夜間も明るく、周辺も街灯に照らされ人通りも一定数あるなら、安心安全で本当に最高です。
学習塾や英会話教室、内装工事の費用は?
ところで学習塾や英会話教室の内装工事費用や坪単価の相場はどれくらいでしょうか。この章で見ていきます。
学習塾や英会話教室の内装工事費用坪単価
学習塾や英会話教室は、一般的なオフィスとそう変わりなく、飲食店のように厨房を設ける必要性もありませんので、坪単価目安は10~30万円となります。こだわりが強すぎると坪単価はそれ以上に跳ね上がり、また広い物件を選べば選ぶほど坪単価は逓減しやすくなる傾向があります。
学習塾や英会話教室の内装工事詳細と費用
あくまでも一例ですがスケルトン物件の場合、下記のような摘要、工事が予想されます。
・設計デザイン
・墨だし
・配管/先行電気配線
・間仕切り/下地/電気配線
・天井/床/壁
・カウンター/テーブル/自習ブース/本棚/黒板/ドア/トイレなどの設置
・照明やエアコンの設置
そして25坪のスケルトン物件を工事した場合、このくらいの費用が最低限かかるでしょう。
設計・デザイン・施工管理費 | 30万円~ |
造作工事(カウンター・本棚など) | 80万円~ |
間仕切り | 40万円~ |
トイレ(本体・洗面台など) | 20万円~ |
水道・電気工事 | 30万円~ |
空調工事(空調機器・ダクト) | 30万円~ |
防災工事(消火器・感知器・誘導灯) | 20万円~ |
トータル | 250万円~ |
※金額はあくまでも目安です
※物件の種類、広さ、状態、物価などによりこのかぎりではありません
上記表の防災工事についてですが、借りようとする物件によってその内容は変わってきます。まずは物件を借りる前に可能なら建物全体の情報を持って、物件を管轄する消防署などに足を運び直接、必要な設備や対応について指導を受けられるようにします。
学習塾や英会話教室の内装工事は、意外と費用がかかるのですが、工夫すればかしこく抑えることもできます。詳細は次章に譲ることにします。
学習塾や英会話教室、内装工事の費用を抑える4つのコツ
1.できるかぎりシンプルな物件・内装にする
物件を内覧して解体や撤去が必要と思えるものがあるなら、そこを借りるのはかしこい選択ではありません。解体や撤去には費用がかかるためです。内訳は工賃、ごみ処理、運搬費用です。
またオフィスビルなどトイレがフロアテナント共用、空調設備完備の物件を借りれば、水道工事やトイレの設置が不要となります。
児童向けの英会話教室などアートな壁紙や競合には見られない造作を施し楽しい雰囲気を出すなど、市販品ではとても賄えないようなレベルのこだわり強めの内装は、費用をカンタンに跳ね上がらせてしまいます。
また学習塾ですと教科書や参考書、関連図書をたくさん置くため、どうせなら内装工事でかっこいい作り付けの棚を設置してもらおうとも思っているオーナーもいることでしょう。
しかし壁一面に作り付ける本棚は素材などにもよりますが、決してお安くはありません。むしろ家具メーカーが売っている天井まで届く高さで幅の広い本棚を壁一面に置ける分だけ買うほうが安上がりな場合もあるのです。
本棚を検討する際は必ず見積りをお願いして、作り付けと市販品どちらがかしこいか比較衡量するようにします。
2.元学習塾や英会話教室だった物件を借りる
立地にこだわらなくても教え方に自信がある、競合他社に負けない強みがあるなら、稀にあまりアクセスがよくない場所などに元学習塾や英会話教室だった物件が空き状態で隠れて眠っている場合がありますので、敢えてそこで開業し挑戦してもいいのではないでしょうか。
そういう物件の多くが倒産ではなく、アクセスのよい移転先が見つかったから出て行った。そんなケースだったりするのです。
移転先では新品でリニューアルするため、運が良ければ長机やスタッキングチェア、ホワイトボードなどが持ち出されることなく残っていて、造作譲渡料を支払うことで引き継げる場合もあります。
その結果、壁紙やカーペットを張り替える、トイレにウォシュレットを設置するだけで済めば、内装工事費用はかなり抑えられます。
3.複数の内装工事業者に相見積もりをとる
相見積もりは内装工事を依頼する際の基本中の基本です。もちろん知り合いに内装工事業者がいて、友情価格を提示してもらえれば、そこに決めてもいいのですが、一般的に内装業者から「問い合わせはウチだけで相見積もりをとっていないな」と悟られると、世間知らずと思われて費用をふっかけられる場合もあります。そこで
・相見積もりをとっている
・比較して決める
・総合的に判断する
というそぶりを見せるだけで、しっかりとした見積書をいただけます。
4.デザインと内装工事を通気一貫で行う業者を選ぶ
内装工事は①建築士が作成した設計図を基に②請け負った業者の職人や内装工が仕上げていきます。多くの場合①と②の工程は別々の業者のため、①の設計図とはかけ離れた仕上がりになる、費用が高くなるケースもよく耳にします。
しかしデザイン部門と工事部門がある建設会社や、建築士がいる大規模な工務店ならうまく連携がとれており、1社で請け負うため費用も抑えられます。
今はネットで何でも探すことができますので、ぜひ通気一貫で引き受けてもらえそうな業者を探してみましょう。
学習塾や英会話教室、内装のポイント2つ
内装広場がオススメする学習塾や英会話教室の内装は、児童や生徒が勉強に集中できるものであり、開業を成功させる大事なポイントです。勉強に集中できる内装とは具体的に
・自然素材
・青を基調
の2つです。どういうことか解説していきます。
1.自然素材をふんだんに使う
学習塾や英会話教室に通う児童や生徒のなかには、カビや化学物質が原因といわれるアトピーやぜんそく、アレルギー疾患で悩む子もいます。
大人数が出入りする学習塾や英会話教室ですから、換気がしっかりできる物件を借りるのはもとより、できれば自然素材を内装で使っていただきたいです。
・無垢材
・珪藻土クロス
は湿度を調整してくれるためカビなどのアレルゲンが生じにくく、アレルギー反応も出にくいため、快適に勉強でき、集中できる環境がつくれるはずです。
2.青色を基調とした内装デザインにする
特に学習塾の内装にカラーを取り入れたいなら、内装広場の推奨は勉強に集中するのに効果的といわれている青色です。児童や生徒にいい環境を提供したいとお考えなら、ぜひ壁の一部、床、ドア、イスのいずれかに青を取り入れてみてください。
その代わり全部青、しかも濃い青だと圧迫感がありすぎて、児童や生徒が居づらく感じるなど不評で、クセがスゴイ内装になりかねません。建築士に相談すれば
・濃淡活用
・白基調に青アクセント
などさまざまなデザイン提案をしてくれるはずですので、その点はこだわって推し進めていただきたいです。
学習塾や英会話教室、内装工事施工業者の選び方
1.学習塾や英会話教室の施工実績がある業者を選ぶ
学習塾や英会話教室は他業種同様、競合が多いため探せば、施工実績がある業者は見つかるはずです。これまでの施工実績から素人では思いつかないアイデアを提案いただけることが期待できます。
2.複数の業者候補の施工例、見積書を比較して決める
ホームページで学習塾や英会話教室の施工例を出している業者もあり、相談時に写真などを見せてくれる業者もいるでしょう。そして見積書ですが「一式」と書いて、工事内容や仕入れる材料や部品、製品詳細も明示してこない業者は論外ですので、候補から外すようにします。
また最安値の見積書を選びたくなる気持ちもわかりますが、安かろう悪かろうの可能性があります。1社1社細かく精査して、納得のいく内装工事業者を選ぶようにしましょう。
学習塾や英会話教室における内装工事の資金調達方法
学習塾や英会話教室の内装工事には、おおよそで250万円程度の費用がかかります。
開業後の家賃や人件費といったランニングコストを考慮すると、少しでも予算にゆとりを持つことは大切といえるでしょう。
ここからは、学習塾などの内装工事における資金調達方法を紹介していきます。
公庫からの融資
学習塾・英会話教室の内装工事で資金調達を行いたい場合は、まず最初に公庫からの融資を検討しましょう。
公庫からの融資は、銀行と比較すると金利が抑えめです。
審査も比較的通りやすいため、初めて開業を行う場合にはオススメの金融機関です。
注意点として、100%審査が通るわけでは無いため、具体的な事業計画書を設けるといった対策をする必要があります。
融資によって得た資金の使い道などを明確にして、信用性を高めることが大切です。
補助金による支援
自身が条件を満たしている場合は、補助金の申請を行ってみましょう。
学習塾・英会話教室の内装工事では、主に以下の補助金を申請することができます。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者の販路開拓をサポートしている補助金です。
対象の経費は、ネットでの宣伝費や店舗改装の費用などが該当します。
申請の枠によって補助上限額は変動し、通常枠では最大50万円の支援を受けられます。
業務改善補助金
業務改善助成金とは、中小企業や小規模事業者の業務効率化を支援する補助金です。
効率化をサポートすることによって、最低賃金を引き上げることも目的としています。
補助額は引き上げ賃金と従業員数によって異なり、最大で600万円まで支援を受けることができます。
参考:厚生労働省 業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援
まとめ
学習塾や英会話教室は、ターゲットやコンセプトによって物件や内装工事が変わってきます。また坪単価は一般的なオフィスと同じように10~30万円が目安です。
内装工事費用を抑えるには
・できるかぎりシンプルな物件・内装にする
・元学習塾や英会話教室だった物件を借りる
・複数の内装工事業者に相見積もりをとる
・デザインと内装工事を通気一貫で行う業者を選ぶ
ようにします。学習塾や英会話教室は持続可能な開発目標のひとつ「質の高い教育をみんなに」が達成できる、やりがいのある事業・ビジネスです。ぜひとも内装工事を成功させ開業後、経営を軌道に乗せてほしいところです。