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和食屋・料亭の内装工事で重要なポイントについて徹底解説

更新日:2024.01.23

和食は優しい味わいのものが多く、大人から小さな子供まで幅広く人気がある料理であると言えます。
人気を裏付けるものとして、三菱電機が実際に行ったアンケート結果において「和食が好きかどうか」を確認したところ、「とても好き」「好き」と回答した人が96%となりました。

このように、日本人にとって和食とは多くの人から愛されている料理であると言えるのです。
そのため、日本において和食の需要は極めて高いと言えるのではないでしょうか。

和食屋や料亭では、お客さんの人気を得るためには料理の味ももちろんですが、店内の内装についても十分配慮しなければなりません。

本記事では、和食屋・料亭の内装工事に関する内容について詳しく解説します。

目次
・内装工事の費用について
・業者に依頼するときのポイントについて
・内装デザインで抑えるべきポイントについて
・高級感を演出するポイントについて
・物件の選び方について
・内装工事の注意点ついて
・和食屋・料亭の開業における資金調達方法
・まとめ

内装工事の費用について

和食屋や料亭では、他のジャンルのお店とは異なる特徴があります。
日本食を中心としていることから、お店にも「和のテイスト」を取り入れることが重要なのです。

ここからは、和食屋や料亭における内装の特徴を考慮した具体的な内容や内装工事に要する費用について詳しく解説します。

カウンター

和食屋や料亭では、おしゃれなカウンターが設置されています。
木製のカウンターで食事をすることで、少人数で落ち着いた雰囲気をお客さんに堪能してもらうことができます。
カウンターを設置していることで高級感を出すことができますので、特別な空間を演出することができるのです。

内装工事を行う際、カウンターをDIYで製作する方も少なくありません。
自身で製作するのであれば費用を安価に抑えることが可能ですが、カウンターはお店の顔となる場所であることから見栄えには細心の注意を払わなければなりません。
そのため、自身で製作することも可能ですが、内装工事を行う際にプロの業者にお任せした方が良いでしょう。

見栄えもキレイにしてくれるのは当然として、今後の維持管理としてメンテナンスが発生した際もお願いすることができます。
このように、カウンター設置は業者にお願いした方がメリットが大きいと言えるでしょう。

次に、木製のカウンターでは材質にこだわることも重要です。
見た目が安っぽい材質のものであれば、高級感を出すことはできません。
客層を意識してカウンターの材質を選定することが大切なのです。

なお、カウンターの材質はさまざまですが高級感を出すために材質にこだわりを魅せるのであれば、ある程度の費用が必要となります。
木製のカウンターで人気がある材質は、無垢材などを選定すると良いでしょう。
他の材質の比較すると費用は高くなりがちですが、木が持っている本来の自然な味わいと高級感を出してくれるでしょう。

なお、カウンターの設置工事には大きさや材質によって費用が異なります。
上述した無垢材であれば、カウンター天板だけでも5~20万円程度の費用が必要となります。

生け簀

和食屋や料亭では、海鮮物などを使用した料理をお客さんに振る舞うことが想定されます。
そのため、新鮮な食材を使用していることをアピールするためにも生け簀が必要となるのです。

設置する費用は、生け簀のサイズや設置場所によって異なりますが特段大きなサイズではなければ20~40万円程度が相場となっています。
生け簀の設置は内装工事を行う業者にお願いすることもできますが、最近では組立形式の簡易的な生け簀もありますので、それらについても検討されると良いでしょう。

なお、生け簀についても最初の設置費用から使用時におけるメンテナンス費用も必要となります。
生け簀は生きものを入れることを想定しているため、適切なメンテナンスを行わなければならないのです。
そのため、生け簀は自身で購入をせずともリースをすると言った選択肢もあります。

生け簀本体・設置・メンテナンス・修理などがトータルサポートされており、月額定額制プランでは2万円程度で生け簀をリースすることが可能となっています。
生け簀を最初に設置するタイミングと生け簀が必要なくなった際に撤去するタイミングで別途費用が必要となるケースもありますので、注意が必要です。

このように、和食屋や料亭ならではの特徴を考慮した内装とすることが重要です。
上述した内容を含めた内装工事費用の相場は、坪単価として20〜50万円程度となっています。
お店の広さによって内装工事費は大きく異なるため、大きなお店を営業するのであれば内装工事費用もそれなりの予算を計上しなければなりません。
また、和食屋や料亭では高級感も重要となるため素材やデザインに配慮するのであれば内装工事費用も比較的高くなることに注意しなければなりません。

業者に依頼するときのポイントについて

和食屋や料亭の内装工事を行う際は、DIYのように自身で行うには限界があります。
そのため、内装工事を業者へ依頼する方法が一般的となっています。

ここからは、内装工事を業者に依頼するときのポイントについて詳しく解説します。

コンセプト

内装工事を依頼するときに重要なのは、コンセプトです。
コンセプトでは、客層・提供する料理・お店の雰囲気および方向性などを明確にしておく必要があります。
自身が営む和食屋や料亭において、コンセプトがフラフラしていると一貫性のある内装とすることができません。

和食屋や利用亭でどのような客層に人達をどのようにして満足させたいのかを今一度しっかりと見つめ直して、それらの目標を達成するためにはどのような内装とすべきであるのかをしっかりと意識して業者に対して内装工事の依頼をするようにしましょう。

イメージ

自身が和食屋や料亭をどのような内装としたいのか、イメージを持っていなければ内装工事を行う業者に依頼することはできません。
イメージは自身でしっかりと持ったうえで、理想とするイメージを実現することが可能かどうかを内装工事業者と打合せするようにしましょう。

イメージは頭の中で行っても良いですが、内装工事の業者に伝えるためにはどのようなカタチかで可視化しなければなりません。
そのため、文字や写真などを活用してイメージを伝えると良いでしょう。

最近では、雑誌などでも和食屋や料亭の写真が多く掲載されていますので、それらを活用しても良いでしょう。
あくまでイメージですので、細部に渡るまで明確でなければならないといったわけではありません。
席数・厨房機器・お店の雰囲気・ベースとする色調など、思いつく限りのイメージ要素を箇条書きでも良いので記載するようにしましょう。

見積

内装工事を業者に依頼するのであれば、必ず費用が発生します。
業者からは内装工事に関して金額が提示されますが、提示された金額が適切であるのかどうかについてはなかなか判断することが難しいでしょう。
そこで、内装工事を業者に依頼する際は必ず相見積を取得するようにしましょう。

内装工事を生業としている業者は、日本全国でたくさんあります。
全国展開している業者もあれば、地域密着で活動している業者などさまざまです。
どこの内装工事業者でも良いですが、相見積を取得する際は最低3社以上の取得をするようにしてください。

内装工事の内容を同一として複数の業者から見積書を提示してもらうことで、提示された金額が適切なのかどうかを判断する材料とすることができます。
なお、高すぎる金額は相場以上の費用を要求されるリスクがありますが、安すぎる金額は手抜き工事をされてしまうリスクがありますので注意が必要です。

内装デザインで抑えるべきポイントについて

和食屋や料亭では、内装のデザインについても配慮しなければなりません。
お店のデザインを高級感あふれるものにすることで、提供される料理もより一層美味しく感じてもらうことができるのです。

ここからは、具体的な内装デザインで抑えるべきポイントについて詳しく解説します。

陰陽

内装デザインでは、陰陽を取り入れることが重要です。
例えば、暗いと明るい・寒いと温かいなど、陰と陽は正反対のものを表現するときに用いられる手法です。
陰と陽で正反対のものを組み合せて表現することで、はっきりとした明確な印象を与えることが可能となるのです。

色相環

上述した陰陽は、色相環を用いることで具体的に把握することができます。

色相環とは色相を環状に配置したものであり、色を体系化する時に用いられる手法の1つです。
色とは光の波長が異なることによって、赤・橙・黄・緑・青・紫といったように連続的に変化して知覚されます。
これを連続的に配列して円環状に表したものが色相環なのです。
この、異なる色を円状に示した色相環で提示されている色使いが、和食屋や料亭の内装工事に活用できるのです。

色相環とは具体的には時計のような形状をしており、12時方向に位置している黄色を起点として右回りに緑・水色と色が変化して6時方向に位置した際に青となります。
今度はそこを起点として、紫・赤・オレンジと変化して最後は黄色に戻ってくるのです。
色相環において、円の対面に位置している色合いこそが、まさに陰と陽の関係性を表しているのです。
事例を挙げると、12時方向に位置している黄色と6時方向に位置している青は対照色とされており、陰と陽の関係が構築されています。

このように、色相環を活用することで色の陰陽関係が明確となりますので、お店の内装で採用する色を選択する際の指標とすることができます。

色の組み合わせ

陰陽を色の概念に照らし合わせると、有彩色と無彩色で表現することができます。
有彩色とは、赤・青・黄色を代表とするような明るい色となっています。

一方、無彩色とはモノトーンを表しており白・黒・グレーなどが該当します。
有彩色と無彩色の関係性は、まさに陰陽の関係性であると言えるのです。
事例を挙げると、壁およびテーブルウェアを選択する際などには有彩色と無彩色の組み合わせとすることで、お互いの色合いが協調して際立たせることができます。

このように、内装工事では色の組み合わせが極めて重要なのです。

色の明度

色の明度とは、1つの色でも明るさや暗さによって違いがあることです。
事例を挙げると、赤色であれば真紅・スカーレット・ワインレッド、ルージュ・ターキーレッド・ボルドーなどがあります。

これらは、同じ赤色でも全く違ったイメージを与える色合いとなっています。
同一色において明度の差を明確に意識した色合いとすることでメリハリある明るさを演出することができます。

高級感を演出するポイントについて

和食屋や料亭では、和食を提供するにあたって和の演出をすることが大切です。
そのため、畳・襖・障子などを内装に取り入れるようにしましょう。

なお、和の演出をするだけでなく高級感を出すことも和食屋や料亭には求められています。
言い換えると、敷居が高そうなお店とすることで高級感を演出することができるのです。

和の演出では、落ち着いて食事ができる環境・内装を高級感あふれるものとする・和のテイストである「奥ゆかしさ」を感じさせるようにすることが重要です。
それらの内容を網羅することで、敷居が高くて高級感があるお店にすることができるのです。

ここからは、具体的な高級感を演出するポイントについて詳しく解説します。

和食屋や料亭において高級感を出すためには、単純に食事をするために問題がない光の照度を確保すれば良いというわけではありません。
店内における光の当て方に配慮することで、おしゃれであり高級感が溢れる空間を演出することができるのです。

例えば、照明によって室内全体を明るくするのではなく、足元・手元・装飾部分など、スポットを意識して光をあてると良いでしょう。
全体的にはある程度の明るさを確保しつつ、スポットとして限定的な明かりを配置することで高級感ある空間を演出することができます。

自然素材

和食屋や料亭では、侘び寂びが非常に重要です。
そのため、品質の良い石・砂利・木・竹などを採用すると良いでしょう。

擬木などではなく、本物の素材を採用することで「和の侘び寂び」を表現することができます。
侘び寂びを強く意識した空間を演出することで、和食にとって最も大切な「和を実感できるインテリア」とすることができるのです。

外観

和食屋や料亭では、外観で最初に与えるイメージがとても大切です。
どれだけ美味しい料理を提供できたとしても、外観がみすぼらしくなってしまうと一気に格式は低下してしまいます。

外観はシンプルであり堂々とした印象を与えれるものにすると良いでしょう。
外観で色々なコンセプトを表現しようとすると、どうしても見た目がごちゃごちゃとしてしまいます。
そのため、外観の装飾はシンプルなものに統一する方が良いと言えます。
コンセプトを絞ることで、重厚かつ高級感ある雰囲気を醸し出すことができます。

バランス

高級感に配慮したお店とするためには、外観と内装のバランスが極めて重要です。
上述したように、外観はシンプルで堂々とした印象を与えるものとすることが大切です。

しかし、お店の中に入ってみると和のテイストを感じられないような造りになってしまっていると外装と内装のバランスは欠いていると言えるでしょう。
お店の顔である外観で伝えた世界観がお店の中に入るとより一層感じ取れる内装とすることで、お店そのもののコンセプトを保つことができるのです。

外観を洗練されたデザインとしているのであれば、お店の中も違和感を感じさせないような内装とするようにしましょう。

季節感

日本の気候は、四季があります。
そのため、「和」を提供する和食屋や料亭では、季節感を感じられるような工夫をしなければなりません。

例えば、春は桜・夏は向日葵や風鈴・秋はイチョウや紅葉・冬は雪や囲炉裏などです。
四季折々のコンセプトを内装に反映させることで、季節ごとの趣を感じられるような内装とすることができるでしょう。
上述したように、和食屋や料亭では「和」そのものを提供する場所であると言えます。

料理もさることながら内装によっても最適な「和」を提供することが大切なのです。
光・自然素材・外観・バランス・季節感を適切に織り交ぜたコンセプトとすることで高級感ある和食屋や料亭とすることができるでしょう。

物件の選び方について

和食屋や料亭を新たに展開する際は、どのような物件とするのかが極めて重要です。
物件には種類があり、どのような物件にするのかによって必要となる費用は大きく異なります。

ここからは、物件の選び方について詳しく解説します。

居抜き物件

物件の中には、居抜き物件と呼ばれるものがあります。
居抜き物件とは、自身の前に使用されていた和食屋や料亭が残した内装および設備をそのまま再利用できる物件のことです。
本来であれば、お店を新規で出店する際には内装工事や各種設備の調達などを行わなければなりません。

居抜き物件では前に和食屋や料亭として営業していた実績があるため、内装や各種設備などは整っており、それらを再利用することが可能なのです。
和食屋や料亭を新たに出店する際に必要となる費用を大幅に安く抑えることができるのが大きなメリットとなっています。

しかし、前に和食屋や料亭として使用していたものであるため、内装や各種設備は経年劣化で損傷しているケースもあります。
内装などは前のお店のコンセプトが前面に押し出されているため、自分のイメージしているお店の雰囲気と合致しているとは限りません。

居抜き物件では、メリットとデメリットがあるためそれらを考慮したうえで物件選びをしなければなりません。

スケルトン

物件の中には、スケルトン物件と呼ばれるものがあります。
スケルトン物件とは、内装や各種設備が全く残されておらず建物の躯体のみで構成されている物件のことです。

居抜き物件とは全く正反対の物件であるとご認識いただきたいと思います。
スケルトン物件では、内装や各種設備が全く整っていませんので最初から自身で用意をしなければなりません。
そのため、お店の開業に要する費用は居抜き物件と比較すると非常に高額となってしまいます。

しかし、0からのスタートであるため、自身がイメージしているコンセプトの内装とすることや各種設備についても付加価値の高い最新設備などを導入することが可能です。

スケルトン物件は、開業までに必要となる時間が長く費用も高い傾向にありますが、非常に自由度の高いお店の設定ができる物件であると言えるでしょう。

内装工事の注意点ついて

内装工事では、いくつかの注意点があることを事前に把握しておかなければなりません。

ここからは、内装工事の注意点について詳しく解説します。

競合

和食の人気は高いことから、和食屋や料亭の数も多い傾向にあります。
そのため、同一業種で同様のお店の雰囲気となってしまうと、他のお店と差別化が図れなくなってしまいます。

お客さんとしては、どちらのお店も大した差がないのであれば「どちらでも良い」といった考え方になってしまいますので、競合店がどのようなコンセプトで営業をしているのかしっかりとリサーチするようにしましょう。

内装工事においては、競合店との違いを明確にして差別化を図ることも重要です。

色調

内装工事において、採用する色調が極めて重要です。
白といった明るい色を採用すると、店内のイメージは非常に爽やかで清潔感あふれるものとしてくれますが、長年使用する間に汚れが目立ってしまいます。

和食屋や料亭は、料理を提供する場所ですので汚れなどが目立ってしまうと清潔感が保てなくなってしまいます。
そのため、汚れが目立ちにくい色調を採用すると良いでしょう。

また、暖色系の色調は食欲を増進させる効果があります。
逆に寒色系の色調は、食欲を後退させる心理的効果があると言われています。
内装のコンセプトをスタイリッシュさを目指すことで黒・グレー・青などの色調を多く採用してしまうと良い結果にはなりません。

スポットで寒色系の色調を採用しても良いですが、全体的には暖色系の色調を多く採用すると良いでしょう。

現場確認

内装工事において、現場を自身の目で確認することは極めて重要です。
内装工事を行っている最中であれば、自身がイメージしていた内装と違うと感じたときに迅速に工事内容を変更するなどの対策を講じることが可能です。
工事が完成したときにイメージと違うと感じて修正作業をお願いすると、余計に費用が発生するケースも珍しくありません。

また、修正作業に伴って完成時期が遅れてしまうことにも繋がりますので、お店のオープンにも大きく影響を及ぼしてしまいます。
工事の完成後では不可視となってしまうことで確認できない場所もあります。

それらの場所において手抜き工事などをされてしまうと、発注者サイドでは気が付くことができません。
特に、工事完成後に不可視部分となってしまう場所については不可視となる前に自身の目で確認して品質が確保されていることを必ず確認するようにしましょう。

そうすることで、手抜き工事を未然に防止することができます。

和食屋・料亭の開業における資金調達方法

ほとんどの場合、和食屋や料亭の開業をするためには数百万円程度の費用がかかります。
開業後のランニングコストを考慮すると、開業資金の負担はできるだけ抑えたいと考えている方も少なくないでしょう。

開業資金の負担を抑える方法は、主に「公庫・銀行などによる融資」と「補助金・助成金の活用」などが挙げられます。

ここからは、和食屋・料亭の開業における資金調達方法を紹介します。

融資を受ける

飲食店を開業する経営者の多くは、開業時に公庫や銀行などから融資を受けています。
それぞれ異なる特徴を有しているため、違いを把握した上で検討しましょう。

公庫からの融資

融資を検討する際、まず最初に名前が上がるのは公庫という方は少なくないでしょう。
公庫とは、経済の発展などを目的として設立された、国が100%出資している公的な金融機関です。

一般的な金融機関の補完しているという立ち位置から、民間の銀行などと比較すると融資の審査が通りやすいという特徴があります。
金利に関しても銀行などよりも低い傾向があるため、金銭的負担を抑えることができます。

開業をしたばかりで実績が少ない経営者の方は、まず最初に公庫による融資を検討してみましょう。

注意点として、公庫からの融資は審査が通りやすいとはいえ、必ずしも通過できるというわけではありません。
公庫による融資の資金は、国民の税金によって賄われています。
簡単に融資を行うわけにはいかないため、審査によって返済できる可能性が低いと判断されてしまうと、資金調達ができないこともあるでしょう。

公庫による審査を受ける際には、具体的な事業計画を設けておくことが重要です。
開業に関する熱意を伝えられるよう、事業の将来性などを加味した計画書を作成しましょう。

銀行からの融資

公庫以外で融資を受ける場合、次に候補として挙げられるのは銀行でしょう。
銀行の融資は公庫よりも審査が通りにくいことに加え、金利が高く設定されていることが多いという特徴があります。

しかし、銀行で融資を受ける際の金利は、公庫と違い具体的な値が定められていません。
銀行から高い信頼性を得られていれば、公庫よりも低い金利で融資を受けられることも考えられます。

付き合いがある銀行がある場合や、別事業として和食屋・料亭を開業する際には銀行からの融資を検討してみても良いでしょう。

補助金・助成金の活用

和食屋・料亭の内装工事では、要項を満たし申請を通過することで使える補助金や助成金があります。
募集している時期などは種類によって異なるため、利用を検討している方はこまめにホームページをチェックしておきましょう。

また、基本的には後払いによる対応となっているので、自己資金は一定以上用意しておくことが大切です。
反対にいえば、開業後にも申請できるケースがほとんどであるため、どのような補助金があるのかを覚えておいて損することはありません。

ここでは、和食屋・料亭の内装工事で活用できる補助金や助成金を3つ紹介していきます。

  • 小規模事業者持続化補助金
  • 業務改善助成金
  • 事業再構築補助金

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者の販路開拓をサポートするために設けられた補助金です。

ここで挙げられる販路開拓は、広告の作成やウェブ上での集客などが該当します。
内装工事に関しては、集客に直接影響する内容であれば対象に含まれるでしょう。
反対に、バックヤードの工事などは、集客に影響が無いとみなされる可能性があるため補助の対象にはなりません。

通常枠の場合、補助率は対象経費の3分の2となっており、支給金額の上限は50万円です。

参考:商工会議所地区 令和元年度補正予算・令和3年度補正予算 小規模事業者持続化補助金(一般型)

業務改善助成金

業務改善助成金とは、小規模事業者の生産性を向上させることで、最低賃金の引き上げを図るために設けられた助成金です。

補助の対象は生産性向上に繋がるものが該当し、研修費や機材の導入費などが挙げられます。
内装においては、効率を高めるための動線確保を目的とした工事などであれば該当すると考えられます。

補助上限額は引き上げた賃金・労働者数によって変動し、30~600万円まで幅があります。

参考:厚生労働省 業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援

事業再構築補助金

事業再構築補助金とは、コロナ禍において事業再構築を図る企業を支援するために設けられた補助金です。

コロナによって売上が低下しており、事業再編のために和食屋を始める方などは利用を検討してみましょう。

補助上限額は枠や従業員数によって異なり、通常枠では100万円から最大8,000万円まで支援を受けられます。

参考:中小企業庁 事業再構築補助金

まとめ

和食屋や料亭において、内装工事は極めて重要な要素です。
内装工事の良し悪しによって、今後のお店の売れ行きについても大きく影響を与えることでしょう。
そのため、自身のイメージしているコンセプトを明確にして内装工事業者に伝えることが大切なのです。

また、上述したように内装工事を行う際にはさまざまなポイントについて留意しなければなりません。
それらのポイントを事前に把握しておくことによって内装工事が失敗するリスクを低減することができるでしょう。

内装工事を成功させるためにも、さまざまなポイントを事前に熟知して頂きたいと思います。