整骨院の内装工事について解説!費用相場や物件の選び方は?
更新日:2024.01.23
整骨院を開業するためには、店舗の内装工事が必要不可欠です。
内装工事のデザインにこだわり、他の店舗との差別化を図りたいと考えている方は少なく無いでしょう。
整骨院の内装は、患者が再度訪れたいと感じられ、スタッフがストレスなく働けるような空間を造ることが理想的です。
この記事では、整骨院の内装工事にかかる費用や物件の選び方、押さえておきたいポイントなどを解説していきます。
目次
・整骨院の内装工事にかかる費用
・整骨院の内装工事で費用を抑える方法6選
1.居抜き物件を利用する
2.使用する資材を選定する
3.中古品の設備を利用する
4.こだわるポイントを明確にする
5.個室の数を減らす
6.相見積もりを取る
・整骨院を開業する物件の選び方
デザインに凝りたいならスケルトン物件
コストを抑えたいなら居抜き物件
・整骨院の内装デザインで押さえておきたいポイント
・施工業者を選ぶ時のポイント
・整骨院の内装工事における資金の調達方法
公庫や銀行から融資を受ける
補助金・助成金による支援を受ける
・整骨院の内装工事における注意点
・まとめ
整骨院の内装工事にかかる費用
整骨院の内装工事にかかる費用は、おおよそ200〜500万程度が相場です。
内装工事の費用は、整骨院の広さや工事内容によって変動します。
小さめの物件であれば内装工事の作業量が減るため、比例してコストを安く抑えることができるでしょう。
また、内装工事費の目安は、坪単価を知ることによって把握することもできます。
坪単価とは、内装工事を行う際に、一坪(3.3㎡)あたりにどれくらいの費用がかかったのかを示すものです。整骨院の坪単価はおおよそ20~30万円程度とされています。
この坪単価は、飲食店などの内装工事と比較すると抑えめな金額です。整骨院は飲食店のように厨房の設備工事が必要ないため、内装工事費があまりかからない業種といえるでしょう。
また、グレードの高い内装を依頼した場合、坪単価の目安は30~50万円程度とされています。
整骨院の開業にかかる費用
整骨院を開業するために必要な資金は、おおよそ500〜1000万円前後と言われています。
取得するテナントの広さや規模感によって異なりますが、開業資金の内訳は主に以下の通りです。
店舗資金(土地、建物、物件取得、駐車場) | 100〜200万程度 |
---|---|
内装費(設計、デザイン、内装、外装) | 200〜500万程度 |
施術用のベッド、衛生材料、物療機器などの設備 | 200~300万程度 |
広告による宣伝費用 | 10~30万円程度 |
土地の値段や内装工事の費用などは、店舗の広さによって大きく変動します。そのため、整骨院の規模によっては、上記の金額を上回ることもあるため注意が必要です。反対に、小規模な整骨院を開業するのであれば、500万円を下回ることもあるでしょう。
また、継続的に整骨院の経営をするためには、上記の費用に加えてランニングコストも用意しておく必要があります。
ランニングコストとは、人件費や光熱費、家賃などの定期的に発生する費用です。雇用する従業員の数などに合わせて、それらの費用も準備しておきましょう。
整骨院の内装工事で費用を抑える方法6選
内装工事にかかる費用は、整骨院を開業するために必要な資金の中でも大きな割合を占めています。
開業後のランニングコストを考えると、少しでも内装工事の費用を抑えたいと考えている方は少なくないでしょう。
ここからは、整骨院の内装工事で費用を抑える方法を6つ紹介していきます。
- 居抜き物件を利用する
- 使用する資材を選定する
- 中古品の設備を利用する
- こだわるポイントを明確にする
- 個室の数を減らす
- 相見積もりを取る
1.居抜き物件を利用する
最も内装工事の費用を抑えられる方法は、居抜き物件を使用して開業することです。
居抜き物件とは、そのテナントで以前まで使用されていた設備や外壁などが残っている状態の物件です。
居抜き物件を使用した場合、物件に残されている設備をそのまま使用できるため、内装工事や設備の購入費用などを大幅に抑えることができます。
内装工事にかかる時間も大幅に短縮できるため、素早く開業したいと考えている方にもおすすめです。
注意点として、整骨院の開業で居抜き物件を探す際は、元々整骨院として使用されていた物件を選びましょう。
整骨院は、施術室や待合室の面積などに規定が設けられています。
業種が異なる居抜き物件だと、それらの基準を満たせない可能性もあります。基準を満たせるように工事を行うと、かえって費用が高くなってしまうこともあるでしょう。
居抜き物件を利用する際には、そのテナントが以前までどのような業種で使用されていたのかを確認することが大切です。
2.使用する資材を選定する
内装工事にかかる費用は、使用する資材によっても変動します。
壁紙などは高級なものではなく、コストパフォーマンスの良いものを使用すれば内装工事の費用を抑えることができます。
整骨院の壁紙や床は、他業種のように派手なものである必要はありません。清潔感さえあれば、シンプルな壁紙でも印象が良い内装を造ることができます。
飲食店のように汚れることも少ないので、素材のレベルも平均的なもので充分でしょう。
内装工事の費用を抑えたいと考えている場合は、シンプルで平均的な価格帯の壁紙などを選ぶことをおすすめします。
3.中古品の設備を利用する
整骨院で使用する医療機器などは、決して安いといえる金額ではありません。
それらを全て新品で購入すると、かなりの費用がかかってしまいます。
設備の導入費を抑えたいと考えている方は、中古品の購入も検討してみましょう。
中古の設備でも、運が良ければ状態が良いものを見つけられることもあり得ます。従業員だけが使用する机などは、デザインにこだわる必要もありません。
費用を抑えたいと考えているならば、全ての設備を新品で購入するのではなく一部を中古品で代用してみましょう。
4.こだわるポイントを明確にする
内装工事は、デザインにこだわるほど費用は高くなります。
費用を抑えたいと考えている方は、こだわるポイントを明確にして資金をかけるべき場所を見極めましょう。
内装工事で資金をかけたほうが良いのは、患者の目に触れることが多い場所です。
例として、待合室や受付などは患者が利用することが多いため、デザインにこだわれば満足度を高めることができます。反対に、従業員が利用する控室などは患者の目に触れないため、デザインにこだわりすぎる必要はありません。
また、デザインを決める際には、予算をいくらまで内装に回すべきなのかを考えることも大切です。
内装にかける費用の上限を決めて、どのようなデザインにすれば良いのかを施工業者に相談してみましょう。
5.個室の数を減らす
内装工事の費用を抑えたい場合は、個室の数をできる限り最小限に抑えましょう。
個室を設けるほど、壁の設置費用や電気工事の費用は高くなってしまいます。
反対に、個室の数を減らせばその分だけ必要な工事は少なくなるため、費用を抑えることができます。
注意点として、個室の数は患者の満足度を左右する要素でもあります。
他の患者が常に見えてしまうと、居心地が悪いと感じてしまうかもしれません。
少しでも患者の満足感を高めるために、個室を設けない場合は、カーテンで仕切るなどの対処をすると良いでしょう。
個室を設けないことによって、状況に合わせて内装を変更することもできます。
予算内で工事ができるように、どのように工夫をすれば良いのか考えてみましょう。
6.相見積もりを取る
内装工事にかかる費用は、依頼する業者によって異なります。
自身が希望する内装工事の費用相場を把握するためにも、見積もりは複数の業者から出してもらいましょう。
見積書を比較し確認することで、必ず行うべき工事を知ることができます。費用を抑えたいのであれば、最小限の必要な工事のみを依頼して、コストダウンを図ることも可能です。
注意点として、最低限の工事だけを行うと、患者が利用したいと思える整骨院ができない可能性もあります。コストを抑えることだけに注目せず、必要だと感じる工事は行うようにしましょう。
内装工事を実施する際は、2~3社程度に見積もりを依頼し、比較検討することが大切です。
整骨院の内装で満たすべき基準
整骨院を開業する際には、「構造設備基準」を満たす必要があります。
基準を満たしていない場合は開業許可が降りないため、整骨院を経営することができません。
整骨院のデザインなどを考える際には、構造設備基準を確認し要件を満たせる内装にしましょう。
法律で設けられている基準は以下の通りです。
【法律で定められている構造設備基準】
- 6.6㎡以上の専用の施設室を設けること
- 3.3㎡以上の待合室を設けること
- 室面積の7分の1以上に相当する箇所を外気に開放する。もしくはそれに値する換気装置を設置すること。
- 器具や手指を消毒する設備を設けること
整骨院を開業する際には、これらの基準を必ず厳守しましょう。
また、地域によっては上記で解説したものとは別に、保健所によって基準が設けられていることもあります。
例として、以下のような基準などが挙げられます。
【保健所で設けられている基準の例】
- 施設室が通路代わりにならない構造にすること
- 施設室はカーテンやつい立てなどで仕切り、他の場所と区別がつくようにすること
- 住居や店舗の一部を使用する場合は、独立するような構造にすること
- 施設者の数に対してベットを多く設けすぎないこと
- 待合室は施設室に直接繋がるような構造にすること…etc
ここで解説したものはあくまで一例ですので、地域ごとに異なる基準が存在しています。
整骨院の開業をする際は、自身が開業する地域でどのようなルールが設けられているのかを必ず確認しておきましょう。
整骨院を開業する物件の選び方
整骨院を開業する際、どのような物件を選べばよいかを迷ってしまうこともあるでしょう。
ここからは、整骨院の開業における物件の選び方を解説していきます。
集客率を高めたいなら路面店
集客率を高めたいと考えている方は、商店街や大通りなどに面した路面店を選ぶとよいでしょう。
路面店は人の通りが多い場所にあることから、宣伝活動を行わずとも認知してもらうことが可能です。
人目につきやすい場所にある店舗は安心感があるため、初めての方でも気軽に入りやすいと感じてもらえるかもしれません。
注意点として、路面店は他の物件よりも家賃が高額な傾向があります。周辺にも整骨院が多数ある可能性が高いため、顧客を奪われてしまうこともあるでしょう。
路面店にお店を構える際は、予算にゆとりを持ち、周辺の整骨院を下調べしておくことが大切です。
コストを抑えたいなら居抜き物件
デザイン性に凝った整骨院を開業したいと考えている方には、スケルトン物件がおすすめです。
スケルトン物件とは、コンクリートがむき出しになっている何もない状態の物件です。
内装工事を0から行うため、自身が希望しているレイアウトやデザインを再現することができます。内装がきれいに仕上がることも多いため、新規に造られた店舗として認知してもらうことができるでしょう。
注意点として、スケルトン物件は整骨院を開業するための工事を全て行う必要があるため、内装工事の費用は高額です。
スケルトン物件を利用する際は、路面店と同じく予算にゆとりを持っておきましょう。
コストを抑えたいなら居抜き物件
コストを抑えて整骨院を開業したい方は、居抜き物件を利用がおすすめです。
費用の抑え方でも紹介した通り、居抜き物件はテナントに残っている設備をそのまま利用できるため、内装のコストを大幅に抑えることが可能です。
内装のデザインはテナントの状態に左右されてしまいますが、スケルトン物件のように0から自身で店舗を作り上げる必要はありません。
資金にゆとりを持って開業したい方や、ランニングコストに資金を回したい方などは、居抜き物件の利用を検討してみましょう。
また、内装広場ではテナントが決まっていない方へ向けて、物件探しのサポートも行っています。希望するテナントが見つからず悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。
整骨院の内装デザインで押さえておきたいポイント
整骨院の内装デザインは、店舗の第一印象を決める大切な要素です。
全体的なデザインは設計会社に考えてもらうこともできますが、自身でも完成イメージを持っておくことで打ち合わせをスムーズに進めることができます。
何度も利用したいと思える整骨院を開業するためにも、デザインを決める際は下記のポイントを押さえておきましょう。
ここからは、設計会社への依頼を検討している方に向けて、内装デザインで押さえておきたいポイントを6つ紹介します。
- 清潔感を意識する
- 訪れやすい内装デザインを心がける
- スタッフが働きやすい動線を確保する
- 待合室はリラックスできる空間を意識する
- 定番のデザインを把握しておく
1.清潔感を意識する
整骨院の内装工事で最も押さえておきたいポイントは、清潔感を意識することです。
整骨院は、患者に直接手を触れて施術を行います。古臭く汚れた印象のあるデザインにしてしまうと、不衛生なイメージを持たれてしまうかもしれません。
他業種の内装工事では、オシャレさを演出するためにあえて古風なデザインにすることもあります。しかし、整骨院の内装工事においては、清潔感のあるデザインの方が適しているといえます。
オシャレな空間を目指すことも大切ですが、整骨院は前提として患者がリラックスして過ごすことができるような「快適な空間」であることが大切です。
2.訪れやすい内装デザインを心がける
初めて訪れる整骨院というのは、利用するにあたってどうしても緊張感が生まれてしまいます。
利用者に少しでも緊張感を与えないように、「足を運びやすい」「安心できる」と思えるような内装デザインを心がけましょう。
訪れやすい整骨院にするポイントは、外観でどのような整骨院であるかをイメージできるようにすることです。
例として、外からスタッフが働く姿が見える店舗であれば、訪れるハードルが下がると考えられます。照明が多く設けられている整骨院は明るい印象があるため、ネガティブなイメージを抑えることができるでしょう。
利用者の不安を少しでも解消できるように、安心して来院できる親しみやすいデザインを意識することが重要です。
3.スタッフが働きやすい動線を確保する
整骨院の内装工事でレイアウトを決める際は、スタッフが働きやすいように動線を確保しておくことも大切です。
動線を意識できていないレイアウトにしてしまうと、スタッフに無駄な動きが増えてしまい効率的な業務を行うことができません。動線を確保できていない整骨院は、患者側にとっても利用しにくいものです。
動線を確保するポイントは、患者と従業員が動く際の流れを一定の方向にすることです。移動するスペースに配線が置かれないように、コンセントの位置を意識してレイアウトを決めるのも良いでしょう。
また、機材同士のスペースを充分に設けることで、動線を確保できるだけではなく圧迫感を抑えた居心地の良い内装にすることもできます。
整骨院を開業したあとのことも考えて、利用しやすいレイアウトにするよう意識しておきましょう。
4.待合室はリラックスできる空間を意識する
待合室のデザインを決める際は、施術前に患者がリラックスできる空間を目指すことが大切です。
待合室は、患者が長時間滞在する場所です。緊張感のある内装デザインにしてしまうと、待ち時間を長く感じてしまうかもしれません。待ち時間を落ち着いて過ごせるに、落ち着きのあるデザインを心がけましょう。
リラックスできる空間を造るポイントは、全体的な色合いを意識することです。
壁紙が白や緑などの落ち着いた色であれば、清潔感に加えて安心感を与えることができます。電球を少しオレンジがかった温かみのある色にすれば、柔らかい印象が生まれ、居心地の良い空間になるでしょう。
その他、ウォーターサーバーや雑誌などを置くことによって、滞在中のストレスを緩和するという方法もあります。
患者の目線で考えて、居心地の良い空間を造るためにできることを考えてみましょう。
5.定番のデザインを把握しておく
内装のデザインが決まらない場合は、定番のデザインをもとに全体的なテイスト考えることも1つの方法です。
ここでは、整骨院の内装における定番のデザインを2つ紹介します。
白を基調とした清潔感のあるデザイン
1つ目は、白を基調とした壁にブルー系かグレー系のカーペットを敷いたシンプルなデザインです。
施術ベッドにはブラウン系のブランケットを使い、業務用マッサージャーや低周波治療器はカラーボックスなどに入れてコンパクトにまとめます。
シンプルな内装でありながらオープンな空間に仕上げられ、多くの患者に受け入れられるデザインです。
プライベート空間を意識したデザイン
2つ目は、施設室が壁や個室などで区切られたプライベート感のあるデザインです。
カーテンのみで区切られた整骨院と比較すると、プライバシーが確保されている分落ち着いて施設を受けることができます。
プライベート空間を設けた整骨院を作成する際には、個室を設けるだけではなく、高級感のあるデザインにするよう心がけると良いでしょう。
例として、壁紙には落ち着いた雰囲気のあるブラウンなどを使用し、床材にはタイルや木目調のものにすることで、高級感のあるデザインに近づけることができます。
壁や個室を設置する分コストはかかりますが、リピーターの多い整骨院を目指している際には、一度検討してみても良いでしょう。
施工業者を選ぶ時のポイント
整骨院を開業するときには、内装工事の実施が必要不可欠です。
しかし、実際に内装工事を業者に依頼したいと考えていても、どのような点を意識すれば良いのかわからないという方も少なくないでしょう。
ここからは、施工業者を選ぶ時のポイントを4つ紹介していきます。
- 予算を決めた上で依頼する
- 開業したい時期を決めておく
- 施工の事例を確認する
- 施工実績を確認しよう
1.予算を決めた上で依頼する
整骨院の内装工事を施工業者に依頼する際には、あらかじめ予算を決めておきましょう。
内装工事にかかる費用は、使用する資材や導入する設備などによって大きく異なります。予算を決めていない状態で依頼してしまうと、業者はどのような費用感で内装を決めれば良いのかを判断することができません、
反対に、予算が決まっていれば、施工業者はその予算内で収められる見積書を提示してくれます。複数の業者に見積もりを依頼するときも、同じような価格帯で施工内容を提示してもらえるため、比較検討がしやすいでしょう。
また、内装工事を依頼する際には予算にゆとりを持っておくことも大切です。自身が望んている工事をする場合には、想定していた以上に費用がかかることも考えられます。
希望通りの工事ができるように、予算は多めに確保しておきましょう。
2.工事にかかる期間を確認しておく
一日でも早く開業したいと考えている場合は、工事の完了までにどれくらい時間がかかるのかを確認しておきましょう。
内装工事の期間は、依頼する内容によって大きく異なります。
簡易的な工事であれば一週間程度で終わることもありますが、工事内容が多い場合には2ヶ月程度かかることも考えられます。簡易的な工事でも、店舗が広ければその分だけ工事期間は長くなります。
開業する時期が決まっている方は、デザインや見積もりの金額だけでは無く、工事期間も業者選びの指標に加えましょう。
3.施工の事例を確認する
業者選びに迷ったときには、その業者が実際に行った施工の事例を確認してみましょう。
施工の事例をみれば、その業者に依頼した時の完成イメージを掴むことができます。施工事例を把握することによって、より理想に近い施工を行ってくれる業者を見つけられる可能性を高めることができます。
どの業者に依頼するべきか迷ったときには、ホームページなどから施工事例を確認して参考にしてみましょう。
また、今まで行ってきた内装工事の実績数を確認することもポイントの1つです。
多くのノウハウが蓄積されている業者であれば、依頼者が希望している内装を再現できる可能性をさらに高めることができます。経験に基づいて、プロの目線から内装のアドバイスがもらえることもあるでしょう。
依頼する業者に迷ったときは、施工の事例・実績の数などに注目してみるのも1つの方法です。
整骨院の内装工事における資金の調達方法
整骨院の内装工事にかかる費用は、居抜き物件を選んだ場合でも決して安いと言い切れる金額ではありません。
開業後のランニングコストを加味すると、少しでも金銭的な負担を抑えたいと考えている方は少なくないでしょう。
ここからは、整骨院の内装工事における資金調達の方法を紹介していきます。
公庫や銀行などから融資を受ける
整骨院を開業する際には、審査を通過することで公庫や銀行から融資を受けることができます。
公庫とは国が出資して設立された公的な金融機関のことです。公庫は銀行と比較すると審査が通りやすいことから、実績のない事業者でも資金調達が可能です。
発生する金利も銀行より抑えめな傾向があるため、融資を受けたいときには最初に公庫へ相談してみると良いでしょう。
一方、銀行は公庫より審査が通りにくく金利が高い傾向がありますが、公庫のように金利の値が決められていません。
信用性が高ければ、低利子で融資を受けられることもあります。付き合いの長い銀行がある場合は一度相談してみましょう。
また、公庫や銀行に融資を受けたい場合は、綿密な事業計画書を策定しておくことが大切です。
事業計画が明確ではない場合は、返済できる目処が立っていないと思われてしまい、融資を受けられないことも考えられます。
審査を通過できる可能性を高めるためにも、具体性の高い事業計画を設けておきましょう。
補助金による支援を受ける
整骨院の内装工事を行う際には、要項を満たすことで利用できる補助金があります。
利用を検討している方は、ホームページで募集期間や補助対象経費などを確認しておきましょう。
ここでは、整骨院の内装工事で利用できる補助金の例を2つ紹介します。
事業再構築補助金
事業再構築補助金とは、新型コロナウイルスの感染拡大によって利益が低下した企業を支援するために設けられた制度です。
この制度を受けるためには、コロナ禍に対応するために事業を再構築する必要があります。
例として、整骨院として事業を続けていた企業が、新たに高齢者を対象にしたデイサービスを始める際などに申請することができるでしょう。
補助率と補助上限額は従業員数などによって決められており、条件をみたすことで100万円から8000万円の支援を受けることができます。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金とは、商工会議所が管轄する地域にて、事業を営む小規模事業者を支援するために設けられた制度です。
補助の対象は幅広く、内装工事を行うための費用や広告による宣伝費などが該当します。
支援の枠は多数設けられており、通常枠の場合は補助率は3分の2で最大50万円の支援を受けることができます。
整骨院の内装工事における注意点
整骨院の内装工事を依頼する際には、うっかり見落としてしまうポイントが複数あります。
工事後に「失敗した!」とならないように、下記の2点を確認しておきましょう
周辺の整骨院を確認しよう
開業を検討しているエリアには、同じような価格帯・コンセプトで運営している整骨院がある可能性があります。
類似した整骨院が周辺にある場合には、顧客を奪われてしまい想定していた利益が生み出せないこともあるでしょう。
整骨院を開業する際は、周辺の整骨院を確認し、類似した店舗にならないようにすることが大切です。
例として、同じような価格帯の整骨院でも、ターゲット層を変えることによって差別化を図ることができます。デザインを大きく変えるだけでも、異なる印象を持たせることができるでしょう。
開業時には周辺の整骨院を確認し、顧客の奪い合いにならないよう注意する必要があります。
現場にはこまめに足を運ぼう
施工業者に内装工事を依頼したあとは、現場へこまめに足を運ぶとよいでしょう。
依頼後に施工業者へ丸投げしてしまうと、伝達ミスによって想定していた内装が出来上がらない可能性があります。定期的に足を運ぶことによって早期に気づくことができれば、伝達ミスが有った場合でも対応できるかもしれません。
イメージしていた整骨院を造るためにも、現場には何度か足を運ぶことが大切です。
注意点として、必要以上に現場を訪れてしまうことは、作業の邪魔になってしまうこともあります。施工途中の現場に足を運ぶことで、思わぬ怪我をしてしまうこともあるでしょう。
そのような事態を回避するためにも、見学時には必ず施工業者に相談することをおすすめします。
まとめ
整骨院の内装工事は、ほとんどの場合数百万円の費用がかかります。
内装工事に費用をかけすぎてしまうと、開業後の経営を圧迫してしまうことも考えられます。
開業後の資金にゆとりを持つためにも、工事費用を抑えるためのポイントを意識し、補助金や融資などを活用しましょう。
また、施工業者を選ぶときには、複数の業者から見積りを取ることが大切です。
複数の業者を比較して検討し、相性の良い施工業者を見つけましょう。